宇宙を味わえる“隕石ワイン”、45億年前生成の隕石を浸して熟成。

2012/02/07 04:17 Written by Narinari.com編集部

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“宇宙を味わえるワイン”――そんな触れ込みの変わったワインが、チリで発売されている。このワイン、45億年前に生成されたと見られる隕石の欠片を入れて1年間熟成させた“隕石ワイン”なのだ。

「Meteorito」と名付けた“隕石ワイン”を売り出したのは、14年前からチリで暮らす英国人のイアン・ハッチオンさん。チリ中部の街サン・ビセンテでタグア・タグア天文センターを運営する「アマチュア天文学者」(米紙LAウィークリーより)の彼は、同時にブドウ園の所有者でもある。そんな彼が、米国のコレクターから貴重な隕石を借り、今回の“隕石ワイン”を誕生させた。

ハッチオンさんが借り受けた隕石は、火星と木星の間にある小惑星帯からやって来たとされ、「6,000年前にチリのアタカマ砂漠に衝突した」もの。この隕石が生成されたのは、地球の誕生とほぼ同じ約45億年前と推定されるという。その7.6センチの欠片を手にした彼は、「誰でも宇宙に触れる機会が得られる」(米ニュースサイト・ハフィントンポストより)と考え、“隕石ワイン”作りに着手したそうだ。

計画は2010年にスタート。自身の農園で育てたブドウを25日間かけて発酵させた後、隕石の欠片をジュースに浸して1年間熟成させた。その後カベルネ・ソーヴィニョンという品種のブドウで作られたワインを混ぜ合わせ、晴れて「Meteorito」の完成に至ったという。

ちなみに気になるそのお味はというと、ハッチオンさん曰く「より生き生きとした味になった」とのこと。ただ、隕石を入れたことによる具体的な“宇宙感”については触れられていない。

約1万リットル作られた「Meteorito」は現在、彼が運営する天文台で1瓶5,000ペソ(約790円)で販売中。また、「ほかの国にも輸出できるよう取り組んでいる」(LAウィークリー紙より)とも語っており、近い将来日本でもこの“隕石ワイン”を味わえる可能性があるかもしれない。

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