1ドル札で埋め尽くされた店、27年間店内に貼られた10,316ドルを寄付。

2012/02/05 04:10 Written by Narinari.com編集部

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米ワシントン州の街ディスカバリー・ベイにあるハンバーガー店「Fat Smitty」には、一風変わった“伝統”がありました。それは同店を訪れたお客さんが、1ドル札にメッセージを書いて壁や天井に貼り付けるというもの。この“伝統”は1985年に始まり、27年間も続いてきましたが、このたびすべて撤去することになったそうです。  

米紙キットサップ・サンや米放送局ABCなどによると、すべての始まりは1985年、仕事の関係でこの地を訪れていたセールスマンの男性が、ここに立ち寄った記念にと、自分の名前をサインした1ドル札を壁に画鋲で留めたことでした。それがいつの間にか来店する人々が真似するようになり、気が付けば27年間の月日が流れていたのです。

その結果、店内の壁や天井、ありとあらゆる場所が1ドル札でビッシリ。これを見るために同店を訪れた人も多かったに違いありません。しかし、そんな店の“名物”も、建物の老朽化により内装工事の必要が出てきてしまったため、残念ながら撤去の決断を下さざるを得なかったのです。

そこでオーナーのカール・シュミッドさんは、人々の長年の好意によって集まったお金をこのまま無駄にはせず、チャリティーなどに役立てたいと考えました。そして1月30日、ボーイスカウトなどの協力を得てお札の撤去作業を開始。そうして集められたお金を数えてみると、なんと10,316ドル(約79万円)にもなったそうです。シュミッドさんは3,000ドルをテネシー州の子ども病院に、残りを手伝ってくれたボーイスカウトのチャリティーに寄付しました。

現在、シュミッドさんに代わって店の経営者となった甥のケイシー・カーソンさんによると、同店は内装を改め、3月にはリニューアルオープンするとのこと。「また新しくなったお店でも、1ドル札の伝統が続けば嬉しいですね」と、語っているそうです。

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