チェルシーが3兄弟を青田買い、下部リーグの13歳兄&12歳双子が話題に。

2012/01/20 01:06 Written by Narinari.com編集部

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ロシアの富豪であるロマン・アブラモビッチ氏のオーナー就任以後、大型移籍を幾度となく成立させ、欧州屈指の強豪チームとなった英プレミアリーグのチェルシー。そのチェルシーが、このほど5部所属クラブの練習生だった13歳以下の兄弟3人をまとめて引き抜き、英国内で大きな話題を呼んでいる。12歳の双子と13歳の兄に支払われた移籍金は1人数万ポンド(1万ポンド=約120万円)とされ、3人の活躍次第ではさらに100万ポンド(約1億2,000万円)がチェルシーから5部チームへ支払われるそうだ。

注目を集めているのは、カンファレンス・ナショナルリーグ(イングランドサッカーリーグ5部)に所属するルートン・タウンFCの練習生だった、13歳のジェイ・ダシウバくんと、12歳で双子の弟リオくん、コールくん。ルートン・タウンFCの公式サイトによると、兄ライアンさんもこのチームでプロとしてプレーしているほか、父も経験者というサッカー一家で育った3人は、いずれも7歳からチームに加わっていた。

それから成長を重ねた3人は、それぞれの才能を開花。ジェイくんはチーム関係者に「特別な才能を持つ」と言わしめる攻撃的MFで、試合の流れを読んだ知的なパスは「ダビド・シウバ(スペイン代表・マンチェスターシティ所属)を彷彿させる」(英紙デイリー・メールより)という。また、リオくんはゴール前で輝きを放つストライカーとして、コールくんは強いフィジカルで相手の攻撃を防ぐ「中盤かディフェンス」として優れたプレーを見せるそうだ。

そんな3人は、昨シーズン終了後にほかのクラブへの移籍を直訴。6か月間にわたって次なるクラブを探したところ、関心を示したのがチェルシーだった。それからの交渉は、ルートン・タウンFCの関係者が「チェルシーへ全面的に感謝する」と表明するほどスムーズに進んだようで、この1月に契約が成立。ルートン・タウンFC側の発表によると、3人の移籍金は1人につき数万ポンドに達した模様だ。さらに、3人がトップチームに上がった場合には、チェルシー側が100万ポンド以上の追加補償も行うとされている。

今回の契約成立を受けて、チェルシーと彼らのコメントはまだ伝えられていないが、周囲は大きな喜びに包まれているようだ。兄ライアンさんは、弟たちのチェルシー入りを受けてすぐにツイッターで喜びの報告を行い、仲間からの祝福メッセージに感謝。また、3人を引き抜かれた側のルートン・タウンFCは、公式サイトの中で、クラブが優秀なプレーヤーを失うことは好ましいわけではないとしながらも、最も成功したクラブの1つであるチェルシーへの移籍は、3人に明るい未来を拓くとの声明を出した。

周囲の大きな期待も背負い、晴れて名門クラブの一員となる3兄弟。5年後、10年後にスタンフォード・ブリッジ(チェルシーのホームスタジアム)のピッチに立ち、3人揃ってファンの期待に応える存在となっているのか、これからの成長に期待したい。

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