“ダーツの旅”実践する米家族、毎年1月1日に翌年の旅行先を決定。

2012/01/10 12:22 Written by Narinari.com編集部

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“ダーツの旅”と聞けば、あの有名なテレビ番組の企画を思い浮かべる人は多いかもしれない。地図に投げたダーツの矢が刺さった場所へ、何があるのかよくわからないまま向かうというアレだ。そんな“ダーツの旅”を、まさかこの番組を知っていたわけではないだろうが、毎年の新年の旅行で実行している家族が米国にいるという。

米地方紙ユマ・サンや米放送局ABCによると、毎年ダーツの旅を実践しているのは、オハイオ州ウェインズヴィルで暮らすボブ・ウェスターフィールドさん一家。彼らがこの旅を始めたきっかけは、2003年末までさかのぼる。当時、まだ交際中だったボブさんと妻ジェンさんは、年明けの旅行先を決めようとして米国の地図にダーツを投げるアイデアが思い浮かんだ。そして、この記念すべき一投目によって決まった初の“ダーツの旅”では、矢が刺さったルイジアナ州マーシュ島へと向かい、「島の観光やタバコ工場の見学」(ABCより)をして島の文化に触れたという。

以来、毎年1月1日は翌年の旅行先を決める大事な家族行事の日となった。現在は4歳で双子の息子たちと1歳の娘が増えて5人家族になり、恒例の行事もより楽しくなっている様子。夫婦は毎年、コイントスでダーツを投げる担当を決めると、目隠しの状態で矢を投げて目的地を決めている。日頃は仕事で忙しいボブさんにとっては「(子どもと)一緒にいられる時間が多くないから、年に一度のチャンスなんだ」と、大切な時間になっているそうだ。ちなみに、ダーツで決めるのは、旅行先を「考えなくていいから」。「こういうバカンスが本当にいい」と、思い切り満喫している。

これまでの旅行ではアリゾナ州やアイダホ州など、自宅から遠く離れた場所へも数多く出かけてきた。もちろんそこは“ダーツが刺さった”というだけで訪れた、夫婦にとって縁もゆかりもない場所。例えば、2007年に行ったコロラド州にある人口45人の小さな街は「レストランもなくて、郵便局くらいしかなかった」というほどの街だったが、それでも“ダーツの旅”をしなければ出会えなかった人との触れ合いが、大いに楽しかったそうだ。

2012年の“ダーツの旅”は、昨年の年明けに投げて決まったワイオミング州ララミーへ出かけたという一家。今年もすでに来年の旅行先を決めるダーツを投げていて、2013年の目的地はミネソタ州バッジャーへ行くことが決まっている。できるだけ家族の時間を楽しもうと、移動手段も飛行機から車に変え、年々“ダーツの旅”が充実しつつある様子のボブさん夫婦。この旅は「命が尽きるか、矢が投げられなくなるまで続けたい」(ユマ・サン紙より)と話し、さらに子どもたちが成長しても行えるようにと、彼らのために“ダーツの旅資金”の積み立ても始め、いろいろな場所へ旅立ってくれることを願っているという。

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