大病の女性“写真の旅”夢叶う、「旅行気分味わいたい」にネット協力。

2011/12/27 14:37 Written by Narinari.com編集部

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先日、大病のため旅行に行くことができない中国人女性が、ネットの掲示板に書き込んだあるメッセージ。これが多くのネットユーザーの心を掴み、大きな反響を呼ぶ出来事があった。彼女は旅行に行きたいという気持ちをつづり、「自分の写真を加工して、“旅行気分”だけでも味合わせて欲しい」と願ったところ、瞬く間に彼女は“中国全土の旅”をすることができたそうだ。

中国メディア華声在線などによると、この出来事は12月13日の晩、四川省成都市で暮らす江理さんがネット掲示板の天涯社区に「私は尿毒症を患って10年になります。1日おきに人工透析を受けなければなりません。遠くへ遊びに行きたいです。写真を撮ることさえ叶いません」と悩みを吐露したことがきっかけ。その上で自身の証明写真の画像を貼り、「この写真を加工してくれませんか」とお願いをした。

すると、この書き込みを見たネットユーザーがすぐさま反応。1時間も経たないうちに彼女の証明写真をもとに作成された合成写真がアップロードされ始める。それらは彼女が地元の成都や上海、南京、武漢、広州、海南島、青海、チベットなどの観光地を訪れているもので、ある写真では江さんはラクダにまたがって砂漠を旅し、またある写真では砂浜に座っているなど、すぐに100枚を超えてしまった。そして、写真をアップロードしたネットユーザーからは「しっかりして、一日も早く良くなることをお祈りしています!」などの応援メッセージが殺到。こうした反応は、江さんの想像以上のものだった。

これに江さんが大喜びしたのはもちろんだが、特に彼女が気に入っているのが砂浜の写真とウェディングドレス姿、婦警姿の写真だという。それは砂浜が彼女の最も行きたかった場所だったこと、尿毒症が原因でウェディングドレスを着ることができなかったこと、10年間仕事から遠ざかっていたため、婦警姿の自分がとても誇らしく感じられたことが理由。特に指定したわけでもないのに、ネットユーザーがまるで自分の気持ちを理解してくれているかのように写真を合成してくれたことは、江さんに大きな驚きと喜びをもたらしたようだ。

1974年生まれの彼女は現在も尿毒症の治療を続けるため、病院近くの小さな家で夫と障害を抱える兄の3人で暮らしている。彼女は26歳のときに病気を患って仕事ができなくなり、両親も病気ですでに他界。大変な時間を過ごしてきたが、それでも夫との今の暮らしを心から楽しんでいるという。今回の一件はそんな彼女をさらに幸せにしてくれる嬉しい出来事となったようで、彼女は今、ネットユーザーが贈ってくれた写真をすべてダウンロードして、カレンダーを作成する計画を練っているそうだ。

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