妹が姉の身分証で勝手に結婚、知らない間に子持ちになった姉は苦悩。

2011/12/15 11:43 Written by Narinari.com編集部

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結婚は本人が望んでするから幸せなのであって、望んでいない結婚は不幸以外の何ものでもない。しかも、知らないうちに結婚させられていたとしたら……。中国では先日、そんなケースが報じられ、話題を呼んだ。この結婚、女性の実妹が“仕組んだ”ものだったという。

中国紙信息時報などによると、この一件は広東省広州市で起きた。なぜ、妹が姉を勝手に結婚させてしまったか、話は2006年までさかのぼる。

当時、妊娠が発覚した妹は、交際相手の男性と結婚しようとしたが、そのときはまだ法的に結婚できる年齢に達していなかった(※中国の結婚最低年齢は男性満22歳、女性満20歳)。そのため、法的に罰せられることを恐れた2人は、妹が姉に成り済まして結婚する計画を立案。これを実行に移すためにこっそり姉の身分証を持ち出し、男性は一人で結婚登記所に赴いて、姉と結婚してしまったのだという。

自分の身分証が勝手に利用され、いつの間にか結婚させられていた――それだけでも姉にとっては大変な驚きだが、彼女を待ち受けていたのはさらなる衝撃だった。妹は姉の身分で結婚した2か月後、妊娠していた子どもを出産。無事に女の子が生まれたが、2007年12月にも男の子を出産した。もちろん、妹は登記上では姉に成り済ましているため、子どもは姉と男性との間に生まれたことになる。そして、このときになって初めて、妹は姉に事の経緯を告白したそうだ。

もちろん、姉本人は本当に結婚しているわけではなく、自分が育てているわけでもないとはいえ、登記上で妹の子どもの親になっているのはとんでもない話。この事実を知らされるや否や姉はすぐに結婚登記所を訪れ、自身の結婚証明の取り消しを申請した。ところが、手続きは難航。結局、紆余曲折を経て結婚証明が取り消されたのは、2010年になってからのことだった。

しかし、問題はまだまだ続く。ちょうどその頃、妹夫婦の関係は悪化し、2人は別居状態に。姉の結婚証明が取り消された今、普通であれば妹と男性が正式な夫婦となり、子どもの戸籍を移せば良いわけだが、別居によりそれさえもできなくなってしまったのだ。

そのため、子どもはいまだに姉の戸籍上にあり、仮に姉が結婚して子どもを産んだ場合には、一人っ子政策のある中国では再び複雑な問題に巻き込まれてしまう。中国では、多額の罰金や賄賂を支払えばこうした問題はすぐに片付くとも言われているが、それはお金に余裕があればこその話で、普通の家庭では難しい。現在姉は、将来生まれてくるかもしれない自分の子どもの未来を案じているという。

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