自殺止めた“英雄”実は手配犯、「6年前から逃亡」の情報寄せられ逮捕。

2011/12/04 13:40 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


米国で先日、湖で入水自殺を図った少女を目にした男性が警察官と協力し、無事に救出する一件があった。若い命を救い、お手柄とも言えるこの男性。しかし、彼は過去に事件を起こし、執行猶予中の身でありながら逃亡している指名手配犯と後日判明し、このたび逮捕されたという。

米放送局NBCコネチカットによると、9月2日、コネチカット州ハンデンにあるウィットニー湖に、身を沈めようと水の中に入っていく16歳の少女がいた。精神的に弱っていたとされる少女は、近くの児童施設から姿を消し、自殺の恐れを感じていた関係者が必死に捜索していたという。

そこにジョギングのため湖にやってきた49歳の男性が、湖に入る少女の姿を目撃。彼は事情を察すると少女の説得を始め、湖に入って少女の動きを止めていたという。その後、一連の様子を見ていた人からの通報を受けて駆けつけた警察官も加わり、少女の自殺を止めるべく協力。男性は水の中で動きがおぼつかない警察官に力を貸し、少女を湖畔に引き戻すのを手伝ったそうだ。

その甲斐あって、少女は無事に救出され救急車で病院へ搬送。警察と男性の力によって、少女の自殺を未然に防ぐことに成功した。男性の対応は自らの身を呈して1人の命を救った、まさに正義感溢れる行動。しかし、このとき「マイケル・パトリック」と名乗った男性は、驚きの過去を持っていた事実が後日警察にバレてしまった。

11月23日、ハンデン警察に寄せられた1つの情報。それは2か月前に自殺しようとしていた女性を救った男性が、本当は「マイケル・ロジャース」という名前で、2001年にジョージア州で児童に対する性的暴行など4つの罪を犯したというものだった。しかも、男性は執行猶予中の身ながら2005年にジョージア州外へ逃亡。以来、彼は執行猶予の規則に違反した容疑で、指名手配されていた。

そのため、ハンデン警察は11月29日、家にいたロジャース容疑者を逮捕。人命を救出した“英雄”的な行動が、実は犯罪者と分かるきっかけになったという皮肉な一件。しかし、少女を救おうとした良心が彼の中にあるのも間違いなく、ロジャース容疑者にはその心を持ち続けて、過去に犯した罪と被害者に対して真摯に反省してもらいたいところだ。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.