「自分たちのチェロで日本のために何かを」初来日の2CELLOSが震災支援。

2011/11/01 03:42 Written by Narinari.com編集部

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9月21日に発売したデビューアルバム・プロモーションのため初来日している“イケメン・チェリスト”こと2CELLOS(トゥー・チェロズ)が10月31日、東京国際フォーラム地上広場で東日本大震災のためのチャリティーイベントを実施。500人の観客を前に、情熱のパフォーマンスを披露した。  

クロアチア出身の2人組2CELLOSは、ユニットとしてはこれが初来日となるが、ルカは過去に2度コンクール出場のため倉敷へ来日している。一方のステファンは初来日だが、英国で過ごした学生時代に日本人の友人がいたため、日本文化通で日本食が大好物。今回の来日で唯一のオフの日には築地市場に駆けつけ、新鮮な海の幸を堪能した。そんな親日家の2人にとって、3月の東日本大震災のニュースは大変なショックだったという。

去る4月28日にはクロアチアのザグレブで行われたチャリティーコンサート「コンサート・フォー・ジャパン」にそれぞれソロで出演。「自分たちのチェロ演奏で日本のために何かできないか」と常日頃考えていた2CELLOSは、この初来日の機会に東日本大震災のためのチャリティーパフォーマンスを企画した。

イベントの冒頭でルカは「やっと日本に来ることが出来て、とてもうれしいです。応援してくださっている皆さんに心から感謝します。僕たちは3月の震災のニュースをきいて大変悲しくなりました。でも皆さんが心を一つにしてがんばっている姿や、一人一人の冷静な対応に感銘を受けると同時に、日本人の魂はとても強いものなんだと感じました。僕たちの演奏が少しでも日本の皆さんの力になれば嬉しいです」とコメント。横ではステファンが募金箱の代わりとなるチェロのケースに「FOR JAPAN」と書いたボードを置き、趣旨に賛同した人に募金を呼び掛け、静かに演奏を始めた。

1曲目は、今回のプロモーション来日で演奏する唯一のクラシック曲である「ヴィヴァルディ:2つのチェロのための協奏曲〜第2楽章ラルゴ」を披露。この曲は「四季」で有名なイタリアの作曲家ヴィヴァルディによる作品で、デビューアルバム「2CELLOS」の日本独自企画初回限定盤に収録されている。これまでの激しいパフォーマンスとは正反対の、心にしみる伸びやかな音色が丸の内に響き渡り、ネットで話題を呼んだ動画パフォーマンスをライヴで一目見ようと来場した聴衆を魅了した。

2曲目は一転して2CELLOSの代表曲「スムーズ・クリミナル」(オリジナル:マイケル・ジャクソン)がスタートすると、場内からは自然と手拍子が沸き起こる。クラシック曲を演奏していたときとは別人のような、2CELLOSの全身全霊のスーパープレイの連続に会場は騒然となった。

そしてそのまま「ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル」(オリジナル:ガンズ・アンド・ローゼズ)の演奏に入ると、ステファンが途中でボウ(弓)を口にくわえ、チェロをパーカッションのように叩くシーンも。立て続けにアルバムからの人気曲2曲を演奏し、一気に盛り上がったところでパフォーマンスは終了。彼らのチャリティーイベントの趣旨に賛同し、2CELLOSの音世界に魅せられた人々が次々と設置されたチェロ・ケースに募金をし、集められた義援金219,215円が、ソニー・ミュージックジャパンインターナショナルを通して日本赤十字社に寄付されることになった。

「チェロの音色は人間の声に一番近くてとても温かいんだ」とチェロの魅力を語る2CELLOS。動画サイトで見た映像よりもっと激しく情熱的、かつ感動的なパフォーマンスを披露し、見るものに元気を与えてくれた2人は、プロモーション来日後エルトン・ジョンのヨーロッパ・オーストラリア公演に合流する。

そして来年1月には初の単独公演が決定した。ますますパワーアップしたその元気な姿を、日本の聴衆の前に見せてくれるに違いない。


☆日本初公演 公演スケジュール

1月13日(金)大阪 サンケイホール
1月15日(日)名古屋 ダイアモンドホール
1月16日(月)東京 赤坂ブリッツ
1月17日(火)東京 赤坂ブリッツ
※問い合わせはウドー音楽事務所まで //www.udo.co.jp/ 

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