「激辛カレー」で2人病院送りに、カレーイベント主催の店に怒りの声も。

2011/10/07 16:30 Written by Narinari.com編集部

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英国のあるレストランが先日、店自慢の激辛カレーを提供するチャリティーイベントを開催した。参加したのは、辛いモノに自信のある20人。ところが、その辛さは参加者の想像をはるかに超え、2人が病院に搬送される騒ぎになったそうだ。

このイベントを開催したのは、スコットランド地方エジンバラにあるインド・バングラデシュ料理店の「キスモット」。英放送局BBCによると、スコットランドの子どもたちを対象とする慈善活動の資金を集めるため、同店は「カレーキングコンテスト」なるイベントを実施した。その内容は、店が誇る名物カレー「キスモット・キラー」にどれほど耐えられるかを競うもの。会場には当日、我こそはと激辛好きの男女20人が集まったという。

「キスモット・キラー」は、「現在スコットランドで最も辛いカレー」(公式サイトより)と同店が謳う激辛カレー。「スプーン9杯分」(英紙デイリー・テレグラフより)を混ぜているという唐辛子は、「ギネスブックによると世界一辛い」ものを使用している。それほどのカレーとあって、普段から店では「1人で食べ切ったら無料」といったチャレンジ料理になっており、見事に完食した人には証明書を発行。ただし、このカレーを食べた後、体調に何らかの異変が起きたとしても「店は一切責任を負わない」と予め断りを入れている。

過去には「ある客は鼻血を出し、別の男性は病院に運ばれた」(デイリー・テレグラフ紙より)という“前科”のある「キスモット・キラー」は、この日も参加者たちに牙を剥いた。最初に10人が「キスモット・キラー」を食べ始めたところ、全員が急激な発汗を見せたのはもちろん、「吐いたり、倒れたり」する人が続出。その様子を見ていた「半分の人が棄権した」そうだ。

そうした中でも、イベントは優勝者を決めるまで3ラウンド行われた。決勝戦まで残り、2位となったエジンバラ大学に留学中の米国人女性キュリー・キムさんは、このカレーを食べた後、「激辛ソースを塗ったチェーンソーで胃を切られているみたいだった」(BBCより)ほどの激しい痛みに見舞われたようだ。最終的に優勝した女性は食べきった後、気分が悪くなり外へ走って行ったそうで、キムさんもまた体の異常に耐えられずに夕方と夜の2回、病院に運ばれたという。

会場には、万が一に備えて英国赤十字のメンバー2名が様子を見守っていたとされるが、異常を訴えた人に対処できず、結局キムさんを含め2人が救急車で病院へ搬送。これには救急隊も、週で一番忙しくなる土曜日に2度も出動する事態を起こしたと怒りを露わにし、「今後のイベントの在り方を見直すよう、主催者に訴える」と話している。

それを受けて、キスモットの店長は今回の事態を「残念に思う」との声明を発表。今回のイベント開催で1,000ポンド(約12万円)のお金が集まったというが、今後は参加者が笑顔で楽しめるようなイベントが開かれるよう、じっくり考えてもらいたいところだ。

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