乗客に中指を立てられ通報、機長の判断に「大げさすぎる」との声も。

2011/09/24 11:55 Written by Narinari.com編集部

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飛行機を利用していて困るのは、出発時刻・到着時刻の遅れ。乗客の中には絶対に遅れては困る事情を抱えている人もいるだろうから、可能な限り定刻通りに運航できることが望ましいが、そうは言ってもさまざまな理由から遅れてしまうことは多々ある。先日、中国では、出発の遅延に業を煮やした乗客が機長に中指を立てる一幕があったのだが、この行為により乗客は“危険人物”と見なされ、空港警察が出動する騒ぎにまでに発展してしまった。

中国紙華西都市報などによると、この一件は成都発北京行きの中国南方航空CZ6162便。同機は12時20分に成都双流国際空港を出発予定だったが、出発前にエアコンに不具合が見つかり、急遽修理・点検作業に入った。エアコンが使えない機内は蒸し暑く、航空会社はいったん乗客を機内から降ろし、休憩室で待機させる処置を取ったが、全乗客が降り切らないうちに作業は終了。すでに降りていた3分の1程度の乗客を再び機内に戻し、出発準備に取り掛かろうとしていた。

すると、再び機内に乗り込んできた乗客の一人が、その場に居合わせた機長や作業員を罵った挙句、中指を立てる行為に出た。興奮状態の乗客に危険を感じた機長は、「機内に危険人物がいる」と空港警察に通報。エアコンの修理・点検作業が済んだ飛行機は、今度は空港警察による取り調べにより、出発がさらに遅れることになってしまった。

問題の乗客は空港警察による注意を受け、最終的には安全が確認された上で飛行機への搭乗が許されたが、出発は予定時刻を3時間以上も過ぎることに。飛行機の故障と乗客トラブルによる“ダブルパンチ”を喰らったほかの乗客にとっては散々な一日となってしまった。

なお、今回の件に関して問題の乗客は「職権乱用」と機長を非難し、ほかの乗客からも機長の行為は「大げさすぎる」との声も出ているが、メディアは国際民航組織の規定に照らし合わせ、「安全のためには仕方のない行為」として機長を擁護する意見が大勢を占めている。

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