ガラガラ男子便所を女性が占拠、駅に混雑偏り改善要望も関係者は…。

2011/09/03 15:06 Written by Narinari.com編集部

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女子トイレには個室しかなく、男子トイレよりも回転率が悪いため、人が多く集まる場所ではしばしば“渋滞”が起きてしまう。中国では先日、朝の通勤時間帯に、トイレを我慢できなかった女性たちが駅の男子トイレで次々と用を足すという“占拠”状態となり、メディアに報じられる一幕があった。

中国メディア深セン新聞網などによると、広東省深セン市郊外で暮らす万さんは、毎日地下鉄に乗車して出勤している女性。普段は自宅でトイレを済ませてから出勤するそうだが、その日に限って寝坊してしまい、急いで家を出たためトイレに行く暇がなかった。すると、会社近くの民治駅に着くや否や、突如便意を催し、我慢できなくなってしまったという。駅構内のトイレに駆け込もうとしたが、予想外にも多くの女性がトイレからはみ出すほどの列を作っている。万さんは仕方なく冷や汗をかきながら列に並ぶことにした。

しかし、いくら待っても列は先に進まない。そうこうしているうちに万さんはお腹の調子が悪化。チラリと横を見ると誰も入っていない男子トイレが目に入り、意を決して男子トイレに駆け込むことにした。

真っ赤になりながらも個室に入るとトイレのドアをしっかり施錠し、隙間から外の気配を窺いながら何とかミッションをクリア。これですべて終わりかと思いきや、事態は思わぬ方向に転がっていた。万さんがすっきりした顔でトイレから出てくると、驚くことに彼女に続けとばかりに列の後方で待機していた女性たちが男子トイレになだれ込んで来たのだ。そして、男子トイレは一時的に女性に“占拠”されてしまったそうだ。

この件について地元紙が女性数人にインタビューをしたところ、羅さんという女性は「ガラガラの男子トイレを見るとやりきれない」とし、“急用”の際は男性が気遣いを見せて男子トイレを勧めてくれることに期待している。

また、鄒さんという女性は「女性がトイレに要する時間は一般的に男性よりも長いです。女子トイレは多く設置すべきです」と、トイレの環境改善を訴えるとともに、「私も我慢ができなくなったら、男子トイレに入ります」と、万さんの行動に理解を示した。別の女性も同様の意見で、女子トイレの増設を期待するとともに、「男子トイレの一部を女性でも利用できるように改造すれば」といった共用化案も提示している。

なお、今回の“現場”となった地下鉄駅関係者は「通勤ラッシュ時や週末の一定時間以外は(女子トイレは)それほど混んでいない」と説明。駅の清掃員も「駅近くには市場や店があるのだから、少し我慢すれば済むことなのでは」と特に現状に問題があるとは考えておらず、どうやら女子トイレの増設はひとまず難しそうだ。

日本でも観光地やイベント会場、駅などで多くの女性がトイレに列を作っている光景をよく見かけるが、“世界共通”とも言えるこの課題、何か効果的な策が講じられれば良いのだが……。

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