機内への遺骨持ち込みでトラブル、ほかの乗客が拒否してケンカ勃発。

2011/09/01 10:21 Written by Narinari.com編集部

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機内に持ち込める手荷物は航空法などで厳格に定められているが、中には持ち込みが許可されているにも関わらず、ほかの乗客との間でトラブルになることもある。中国ではこのたび、亡き妻の遺骨と一緒に飛行機に乗った男性がほかの乗客から拒否され、ケンカが勃発するという一件が起きた。

中国メディア黒竜江新聞網などによると、このトラブルは8月24日の夜、雲南省昆明発の東方航空MU5793便でのこと。昆明市で暮らしていた72歳の任庭樹さんは、数日前に交通事故で亡くなった最愛の妻の遺骨を故郷へ戻してやろうと、同機で重慶市へ向かうところだった。

搭乗前に任さんの親族は遺骨の機内持ち込みについて航空会社へ確認。航空会社からも許可を得ていた。そのため、任さんと親族は遺骨を機内に持ち込むことにしたわけだが、機内で骨壺を見た一部の乗客が難色を示してしまう。特に2人の乗客は搭乗を拒否、キャビンアテンダントの説得もむなしく、飛行機から降りようとした。

しかし、問題が発生したのはその後。同機はすでに予定のフライト時刻を過ぎており、離陸を急がねばならない状況だった。そこで任さんの親族の一人が搭乗拒否をしている乗客の説得に向かうと、タラップ上で彼らとの間でケンカが始まってしまったのだ。そして、親族と乗客はバランスを崩し、タラップから転げ落ちるという最悪の事態を招いてしまう。これを見た乗客が警察に通報した結果、任さんに同行していた親族の内の3人は空港に残され、空港警察から事情聴取を受けることになってしまった。

最終的に任さんは遺骨を抱えて無事重慶へ向かうことができたそうだが、最愛の妻を失って深い悲しみに陥っている任さんにとっては、さらに心を痛める出来事に。また、ケガを負った乗客は今回の一件について「航空会社の対応が粗末で問題をエスカレートさせた」と話しており、単に任さんと乗客だけの問題ではないことを示唆している。

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