“今、売れている作家”は誰だ? 1位はドラマ・映画化が相次ぐあの作家。

2011/08/08 15:03 Written by Narinari.com編集部

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市場規模の縮小や出版社の倒産、雑誌の廃刊・休刊など、近年、暗い話題が続く出版業界。しかし、そうした状況の中でも、確実に“売れている”本はあり、売る力のある作家はいる。現在発売中の雑誌「日経エンタテインメント!9月号」(以下、日経エンタ)では、560万人分の購入データをもとに調査を行った「販売部数ランキング2011 売れる作家&マンガ家150人」を特集。今回はその中から、作家のセールスランキングを見ていこう。    

この調査は日販のHonya Clubカード加盟店(全国2,700店、565万人)の購買データを基に、2010年1月1日〜2011年6月15日の1年半の間に販売があった商品から「書籍」を抽出。総売上冊数の多い著者順に、「作家セールスランキング TOP100」を弾き出したものだ。

その結果、1位(=過去1年半で最も売れた)に輝いたのは東野圭吾だった。ドラマ「白夜行」「ガリレオ」「新参者」や映画「秘密」「容疑者Xの献身」などなど、作品が相次ぎ映像化されベストセラーを量産。この秋には岸谷五朗と深田恭子が出演する映画「夜明けの街で」、2012年1月には阿部寛主演の「麒麟の翼〜劇場版・新参者〜」の公開も控えており、その勢いはまだまだ加速していきそうだ。

2位には“書き下ろし時代小説”というジャンルを確立した佐伯泰英がランクイン。東野と佐伯は「不動のビッグ2」(日経エンタより)で、「ミステリー人気の高さと歴史・時代小説への根強い支持」(同)がうかがえる結果となっている。

そして3位は司馬遼太郎、4位は村上春樹と続き、5位には前回2009年の同誌調査で20位だった鎌池和馬が大幅に順位を上げてきた。鎌池は「とある魔術の禁書目録」など、「とある」シリーズで知られる“ラノベ(ライトノベル)界の速筆王子”で、シリーズは関連書含め累計1,500万部を突破している。以下、6位は池上彰、7位は伊坂幸太郎、8位は宮部みゆき、9位は湊かなえ、10位は有川浩と続いた。

全体的なランキングの特徴としては、2009年調査と比べ、トップ10のうち6人の顔触れが変わらないことが挙げられる。「名前だけで“作家買い”される実力者が上位の座を守っている」(日経エンタより)傾向が顕著に表れているようだ。

なお、「日経エンタテインメント!9月号」では100位までのランキングと各作家の紹介、さらにジャンルごとの分析、ランキング30位に入った誉田哲也(「ジウ」「ストロベリーナイト」など)のインタビュー、人気急上昇作家の作品カタログ、出版界の“最速キーワード”など、出版界の“今”がわかる特集などが掲載されているので、詳細はそちらを参照。全国の書店・コンビニのほか、日経BP社の通販サイトからも購入できる(//ec.nikkeibp.co.jp/item/magazine/ENT.html?trn)。

※この記事は「日経エンタテインメント!」編集部の許諾を得て作成しています。

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