“砂浜の絵”で世界最大のコマ撮りアニメ、世界最小と同じチームが制作。

2011/08/04 13:17 Written by ナリナリ編集部

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昨年、携帯電話メーカーのノキアが公開するやいなや、瞬く間に世界中で話題を呼んだ“世界最小”のストップモーションアニメ「Dot」。身長わずか数ミリの少女の冒険を描いたストーリーもさることながら、遠隔医療のために開発された携帯電話に装着して使う顕微鏡「CellScope」で撮影する技法も驚きと称賛を集めた。このアニメを制作したチームが、今度は顕微鏡の世界から一転、海岸の砂浜を利用して“世界最大”のストップモーションアニメ「Gulp」を制作し、再び話題を呼んでいる。

この動画は、YouTubeでは8月2日付で公開された「Gulp. The world's largest stop-motion animation set, shot on a Nokia N8.」(//youtu.be/ieN2vhslTTU)。撮影に使用されたのは同社の携帯電話「Nokia N8」で、海岸を見下ろす36メートルの高さに固定し、砂浜に描かれる大きな絵と、本物の人間や船を動かしながら制作されたという。

今回のストーリーは、海に出た漁師が主人公。登場する人と船は本物だが、漂う波や雲、鳥や太陽などは1つ1つスタッフが砂浜を掘って描いたものだ。海に釣り糸を垂らして順調に魚を釣っていた漁師は、やがて大きな獲物を仕留めるが、体の半分は骨の姿。それを食べていた巨大な魚は漁師にも狙いをつけると、船ごと飲み込んでしまう――というストーリーをコミカルに描いている。

この作品を制作した舞台は、英国の南ウェールズ・ペンディンにある砂浜で、使用された範囲は「1万1,000平方フィート(約1,022平方メートル)」(英紙メトロより)にも及ぶという。そのため、動画上で見てみると1つ1つの絵のサイズがわかりにくいものの、実際にはかなりの大きさで描かれているわけだ。

それを実感するには、動画のメイキング映像「Gulp. The making of.」(//youtu.be/fza5QdTfyxs)を見るのが一番。船や人間を基準に見てみれば、その周りに描かれた絵の大きさも何となく掴めるかもしれない。この撮影のためにスタッフ以外にも多くの学生ボランティアを動員し、動画は1週間かけて完成させたそうだ。

そんな大がかりな作業の上、海の干満や「浜辺に吹く強風」(米ニュースサイト・ハフィントンポストより)など、自然の力とも戦いながら出来上がったこの作品。すでに欧米のメディアからも大きな注目を集めていると同時に、ストップモーションアニメでは世界最大と「ギネス・ワールド・レコーズも確認した」(ギネス・ワールド・レコーズ公式ブログより)という。



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