50年間で100万本吸い禁煙決意、11歳のときからヘビースモーカーに。

2011/07/27 14:35 Written by Narinari.com編集部

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今では健康被害に対する理解が進み、世界的に喫煙人口が減りつつあるタバコ。日本でも先の値上げなどを契機に着実に禁煙の流れは進んでいるが、喫煙者がタバコを止められるかは、結局のところ本人が確固たる意志を持てるかどうかにかかっている。11歳のときからタバコを吸い始め、最高で1日100本も吸っていたという英国に住む61歳の男性は、50年に及ぶヘビースモーカー人生に別れを告げ、このほどようやく禁煙に向けた一歩を踏み出した。彼はこれまでの喫煙で多くのお金を使っただけでなく、過去にはタバコが原因でいくつかの恋も失ったこともあったという。

英ニュースサイトのスモールワールド・ニュースサービスによると、この男性はサマセット州ブリッジウォーターに住む61歳のピート・バルディングさん。彼は11歳のとき、兄の勧めで初めてタバコを口にしてからその味が好きになってしまい、13歳の時点で「習慣になった」そうだ。

きっかけが兄とあって、喫煙は「私にとっては自然に出会った物事の1つだった」と振り返るバルディングさん。片時もタバコを手放せず、多くの友人たちからは“スモーキング・ピート”と呼ばれるようになり、その喫煙ぶりは周囲でも有名だったらしい。気が付けば1日に60本から100本も吸うヘビースモーカーへと成長し、そのペースは普通の喫煙者から見ても吸い過ぎと言いたくなるほどだ。

16歳で働き始めて以来、彼の平均的な1日のペースは、朝起きてから午前10時までにまず1箱20本を完了していたそう。その後、仕事をしている間に2箱40本を吸い切ってしまい、仕事が終わればパブへと出向いてさらに数十本。そんなペースだから彼が吸い始めてからの50年間でくわえたタバコの総本数は推定100万本に達し、タバコを買うのに使った代金は30万ポンド(約3,800万円)にも上ると見込まれている。

これではまず体への影響が気になるところだが、幸い健康体ではいるようだ。ただ、代わりに恋愛でたびたび失敗する憂き目にあってきた。というのも、これだけの本数を吸っていれば、どうしても避けられないのが茶色いヤニの沈着。若い頃はそれなりにお付き合いする女性に出会いながらも、喫煙はもちろん「黄色い指と汚れた歯」のせいもあって、6人の女性との交際がタバコでダメになったという。

そうした出来事もあり、18歳のときから「止めようと努力した」こともあったようだが、そのまま月日は流れて喫煙歴は50年に到達。61歳になってようやく「まさにいま、止めるときだと思った」と確固たる決断に至った。遅ればせながら妻との今後を考えて「お金の節約と健康のため」長年手放せなかったタバコから離れる決意をした彼は、「有害なタールやさまざまな毒素」が含まれる紙巻きタバコをキッパリやめ、現在は少量のニコチンのみが含まれる電子タバコを愛用している。この変更だけでも「簡単なプロセスではなかった」と、彼にとっては感慨もひとしおといったところだ。

とりあえずはタバコを手放し、「ノンスモーカーと名乗れるようになって嬉しい」と話しているバルディングさん。これだけの経歴からするとなかなか難しいかもしれないが、いつか電子タバコもやめ、本当の意味での“ノンスモーカー”と胸を張れる日が訪れて欲しいものだ。

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