家出男性が空港で4年間生活、妻の浮気に衝撃受けドイツからスペインへ。

2011/07/10 06:11 Written by Narinari.com編集部

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あるドイツ人男性は以前、妻の浮気にショックを受け、仕事や家族を捨てて家出をしてしまった。そして、行きついたスペインのマジョルカで所持金が無くなり、身動きが取れなくなった彼はそのまま現地の空港に4年間も滞在してしまったそうだ。

独紙ビルドや独ニュースサイトのジャーマン・ヘラルドなどによると、この男性は57歳のレネ・ベッカーさん。最初に彼の消息を報じたビルド紙によると、ベッカーさんは以前、建築家として順調に仕事をこなし、ごくごく普通の生活を送っていたという。ところが、そんな幸せな日々が急転したのは4年前のこと。1977年に結婚した6歳年下の妻エディスさんが、突然浮気を告白し、これにショックを受けた彼は家を飛び出してしまった。

傷心の彼はドイツから移動を重ね、行き着いた先は船でたどりついたスペインのリゾート地・マジョルカ島。この時点でベッカーさんは所持金のすべてを使い果たしてしまい、どこにも行くことができなくなってしまった。すると、1人厳しい生活を余儀なくされているうちに「寂しい」と感じるようになり、人が集まる空港へ行こうと考えたという。

そしてマジョルカの空港にやってきたベッカーさんは、その決断が大正解だったとすぐに思うことになる。空港内で時間を過ごしていると、訪れた観光客からいろいろな質問をされるようになったそう。快く対応をすると、観光客からはチップや食べ物、時には衣服までもらえる場合があり、すっかり快適な生活を送れるようになったのだ。

そうした生活をするうちに、いつしかベッカーさんは「私はここの一員」と思うようになった。それは地元関係者の温かい対応もあったからのようで、ジャーマン・ヘラルドによると、空港側も「2ユーロ(約230円)の特別価格」で食堂の食事を提供。さらに、地元警察もお風呂を提供していたそうだ。

その恩に報いるように、空港内外で「警備員やツアーガイド」(ビルド紙より)の代わりとなって働いてきたベッカーさん。その様子をビルド紙が6月30日付でドイツ国内で報じ、これがきっかけで妻のエディスさんら家族は、初めて彼の消息を知ったという。

エディスさんは夫がスペインに向かったことは知っていたようだが、てっきり幸せな生活をしているだろうと思い、これまで連絡を取っていなかった。そのため、ビルド紙で報道された夫の様子はショックだったそう。彼女はすぐに24歳の娘パトリシアさんを連れ、彼を迎えに行くこととなった。

そして先日、空港ロビーに現れた妻と娘の姿を4年ぶりに目にしたベッカーさんは、思わず「泣きだした」(ジャーマン・ヘラルドより)。彼は空港での4年間の生活には満足していたものの、「間違いを犯したかもしれない」と思い、ドイツに戻ることにしたそうだ。

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