夏休みは机と椅子持ち帰って、中国の学校が校舎補強工事のため苦肉の策。

2011/07/05 11:27 Written by Narinari.com編集部

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新学年が9月からスタートする中国では、この時期ほとんどの学校が長期の休み(約2か月間)に入っている。湖南省長沙市の中高一貫校「稲田中学」も例に漏れず、7月1日から長期休暇に突入したのだが、その前日、同校で少し変わった光景が目撃された。

中国メディア華商網などによると、学期末日となった6月30日、同校の校門前で普段とは明らかに異なる光景が見られた。多くの学生が学生机の上に座っておしゃべりをしたり、両手で机を運んだりしている。事情を知らない人が見れば何をやっているのか想像しにくい光景だ。

実はこれ、学校が長期休暇中に補強工事を予定しており、学生たちは自分の机と椅子を一時的に自宅へ持ち帰ろうとしていた。学校の関係者は「全国学校安全工程策により、今夏、補強修理をすることになったんです」と話し、工事中に邪魔な机と椅子を置いておくスペースがないため、仕方なく取った措置だと説明。机と椅子の運搬は学校ではなく、学生自身が行い、6月30日と7月1日の2日間にわたって行われたそうだ。

とは言え、中には学校から離れた場所で暮らす学生もおり、机と椅子を家まで運ぶのは一苦労。その場合は、学校そばに住む学生に預かってもらうケースもあったようだ。父親が車で迎えに来てくれたという高校1年生の劉さんは、数人分の机と椅子をまとめて預かった。また、力のない女子学生などは、わざわざ親を呼んで手伝ってもらった人も。ちなみにこの学校の決定に対して、保護者からは特に大きな反対はなかったそうだ。

なお、今年卒業した学生が使用していた、新学年まで使用者がいない机と椅子に関しては、工事日程が比較的遅い建物に暫定的に移されたという。

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