中国の共同購入サイトにはコピー品が氾濫、利用者に注意を呼びかけ。

2011/06/10 13:28 Written by Narinari.com編集部

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一定の人数が集まると、大幅な割引料金で買い物ができる共同購入サイト。中国でも共同購入サイトは“団購網”と呼ばれ、若者を中心に人気を集めているが、そうした団購網には多くのニセモノやコピー商品が氾濫しており、訴訟に発展するケースも少なくないという。

中国紙北京青年報などによると、特に問題となっているのが、有名ブランドのコピー品の氾濫。中国のコピー商品は今に始まったことではないが、それは共同購入サイトにおいても同じ状況だ。サイトを覗けばルイ・ヴィトンの財布や、グッチのベルト、ディオールのサングラスなど数多くの有名ブランド品が売られているが、時にそれらのブランドの品々が定価の1割程度の価格で販売されている。

例えば、あるサイトでは定価3,680元(約4万4,500円)のディオールのサングラスが98元(約1,200円)という衝撃プライスで販売されており、すでに5,000人ものユーザーが購入。また、定価3,200元(約4万円)のモンブランの新作サングラスは168元(約2,070円)、定価850元(約1万500円)のナイキの新作シューズは195元(約2,400円)と、こうした事例は枚挙にいとまがない。これほどの価格差があれば消費者から疑いの目を向けられても当然なのだが、商品を出品している業者の多くは、正規品保証や返品保証、不良品の交換保証などを高らかに謳っており、騙されてしまうユーザーが多いそうだ。

この件について、北京柴傅弁護士事務所の夏翔さんは「中国では贅沢品がブームになるにつれ、ニセモノやコピー品の販売がますます横行するようになっています」「共同購入サイトの管理制度も健全ではなく、早急に対策を考える必要があります」(北京青年報より)と指摘している。

しかし、こうしたトラブルが起きているのは、何も業者だけの問題ではない。背景には中国人ユーザーの値下げ要求があまりにも強く、業者間で値下げ合戦が過熱しているという事情もあるようだ。また、サイト運営者が利益追及に走るあまり、コピー商品の出品を野放しにしているケースも。いずれにせよ、中国では国の法律でECサイトの管理が行き届いていない現状があり、共同購入サイトはもちろん、ECサイトを利用する際にはユーザーの“自己責任”が日本以上に求められるようだ。

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