車の下敷きになり「結婚して」、死も覚悟する状況下で彼氏がプロポーズ。

2011/06/10 07:05 Written by Narinari.com編集部

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英国のある男性は今年3月、彼女や友人らと車で出かけた際に追突事故に巻き込まれ、車の下敷きになった。自分が大けがをしていることにも気が付き、死を覚悟した男性。しかし、そばで励ましてくれる彼女に「もう会えなくなるかもしれない」と思い、その場で急遽プロポーズをしたという。  

英紙マンチェスター・イブニングニュースやデイリー・メールによると、この男性は23歳のマーク・リンドレーさん。3月3日、彼は同い年の彼女リサ・スレーターさんや友人2人と共にドライブを楽しんでいたところ、不運にも事故に遭遇してしまった。マンチェスター近郊の街ロッチデールの道路上で、4人が乗っていた彼女の車が突然故障。仕方なく車を押そうと4人は車を降り、道路へと出た。そしてリンドレーさんの「1・2・3」の掛け声と同時に、皆で一斉に力を込めようとしたそのとき、まさかの事態が起きてしまう。

車を押すことばかりに気を取られていた4人に向かって、後ろから来た車が突進。この事故の弾みでスレーターさんの体はボンネットに乗り上げた後、道路の中央まで飛ばされ気絶し、友人2人も形を変えた彼女の車とフェンスの間で気絶してしまった。

しばらくして道路の中央で意識を取り戻したスレーターさんは、真っ先に恋人リンドレーさんの姿を探したが、辺りを見回しても彼の姿は見当たらず。そして、約30メートル先に止まった追突車のほうへ視線を向けると、車体の下に見えたのが彼の足だった。彼女自身、肋骨を折りながらも慌てて駆け寄ると、彼は衝突地点から追突車に引きずられて下敷きとなり、頭から血を流しながら「大きなうめき声を上げていた」そうだ。このとき、彼は頭以外にも手や腹を打って傷を負い、さらに両足の靭帯や腱を断裂する大けがを負っていた。その様子を目の当たりにした彼女が「死んでしまう」と思ったほどの酷い状況は、当のリンドレーさんもよく理解していたという。

ガソリンの匂いが漂い、炎上の危険もある状況下だったが、リンドレーさんに寄り添った彼女はずっと手を握り続けてくれていた。1年半の間愛を育み、2月には待望の妊娠をしていた彼女。自分でも「死にかけている」と思ったリンドレーさんは、そんな彼女に思いの丈すべてをぶつける決意を固め、車の下敷きになりながらもプロポーズを敢行した。

これを彼女も受諾し、プロポーズは無事に成功。そうこうしているうちに救急隊が到着し、リンドレーさんは1時間に及ぶ作業の末に車の下から救出され、すぐに病院へ搬送となった。結局、幸運なことに2人が想定した“最悪のシナリオ”は回避され、リンドレーさんは大けがではあったが12日間治療を受けて退院、現在も完治に向けて奮闘しているという。ちなみに、追突した車のドライバーも大けがながらも命に別条はなく、この事故で死者が出なかったのは不幸中の幸いだった。

まだ結婚式の予定は立てていないものの、事故の影響もなかったお腹の赤ちゃんの成長を感じながら、いま、2人は一緒に生活できる日を楽しみに待っているそうだ。

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