オービスに挑んだプロスケーター、公道での危険な挑戦に非難の声も。

2011/05/10 17:15 Written by Narinari.com編集部

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自動車の速度違反を取り締まるため、一定速度を超過すると自動的に写真撮影するオービス。つい油断してスピードを出してしまい、突然光ったフラッシュに驚いた、後悔したという経験があるドライバーもいることだろう。そんなオービスがローラースケートにも反応するのかどうかを試したプロスケーターの英国人男性がいる。この男性、制限速度30マイル(約48キロ)の一般公道に設置されているオービスの前で何度も繰り返し走行。最後には本人の願い通りにオービスは反応したのだが、一連の様子を収め、YouTubeに公開した動画には非難の声も上がっているようだ。

この動画は4月28日付でYouTubeに投稿された「Skater sets off speed camera on inline skates - Epic win」(//youtu.be/W9e-txPOoEw)。3分22秒の動画が撮影されたのは、英南部イーストサセックス州ヘイスティングスの公道だという。動画の主人公は、サム・タフネルさんという28歳のプロスケーター。タイヤが直線状に並び、スピードが出やすいインラインスケートを専門とする彼にとって、今回は単純な興味とプロのプライドを懸けての挑戦だった。

目標スピードは、少なくともこの道の制限速度を超える時速約50キロ以上。以前、車にけん引されながら時速100キロ以上で走行したときも「それほどスピードが出ているとは感じなかった」(英紙メトロより)と話す彼にとって、半分ほどのスピードは大した速度ではないようだ。その度胸は仲間内からも評判で、スケート場を経営している友人は彼を「ローラーブレードマシンだ」(英紙デイリー・メールより)と表現。彼の技術も度胸も特別だとして、ほかの人が同じ行動をしないよう警告し、彼だからこそできる挑戦だとクギを刺している。

動画は、タフネルさんらがターゲットに定めたオービスが、緊急走行中の消防車に反応して光ったところを確認するシーンからスタート。タフネルさんは早速1本目のチャレンジを始めるも、これはあっさり失敗。2本目は大きく助走を取った彼がアッという間にスピードに乗り、相当なスピードでオービスの前を手を上げて通り過ぎたものの反応なし。ここで反応しないのは黒ずくめの服装が原因と考えたのか、タフネルさんは蛍光色の安全用ベストを着用して3本目に挑んだ。

明らかにスピードの勢いは増しているが、それでもオービスは反応しない。そして迎えた4本目、スピードに乗った彼が両足を揃えて膝を曲げた状態で通り過ぎると、オービスのフラッシュが光った。「時速40マイル(約64キロ)には達したんじゃないかな」と話したタフネルさんの走りに、見守っていた友人らも歓声を上げて喜んでいる。しかもタフネルさんは、これを「4日前に尾てい骨を骨折と診断されていた」状態でやっていたというから、驚きを通り越して呆れた意欲の持ち主だ。

彼らの目論見通り、ローラースケートでもオービスが反応することを証明した今回の試みだが、英国の法律でスピード違反は「動力付の車両が対象」(英紙サンより)ということで、法律上のお咎めはないそう。ただ、当然のことながら非難の声も挙がった。地元交通安全推進団体の男性は「このスタントは愚かすぎる」と語り、プロテクターなどをしっかり装着した上で、公道ではない場所で走るべきだとしている。

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