金庫のお金をシロアリが食べた、インドの銀行で約1,850万円の札が被害。

2011/04/25 13:40 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


中にしまった現金や貴重品を、その頑丈な作りで盗難などの被害から防いでくれる金庫。家庭用の物ですら厳重な仕組みの物が多く売られているのだから、大金を扱う銀行の金庫となれば、誰もが万全な危機管理態勢が敷かれていると思うところだろう。ところがインドのある銀行では、金庫の中の大金が狙われ、あっけなく姿を消したというから預金者にとっては穏やかではない。その犯人は人間ではなくシロアリ。大量に食べられたお札の損害額は1,000万ルピー以上(約1,850万円)に及ぶという。

この一件が起きたのは、インド北東部ファテープルにあるインドステイト銀行の支店。インド紙デイリーニュース・アンド・アナライシスによると、被害に気付いたのは4月19日で、銀行の職員が金庫室の扉を開けると、中の札束がボロボロの状態になっていた。これを受けて4月21日から調査を開始。結果、損害の総額はいまだ「正確には掴めていない」ものの、分かっているだけでも「1,000万ルピー以上」(英紙デイリー・テレグラフより)であることが判明した。

調査にあたった銀行幹部のギータ・トリパシさんは、損害を受けたお札が「見たところシロアリにやられたようだ」と言及。スニール・ドウィベディ支店長も「建物自体が古く、シロアリに悩まされていた」と、シロアリが犯人である可能性を示唆している。

ドウィベディ支店長は、「通貨を安全に保管するように、最善の努力はしていた」と主張。シロアリ駆除の対策は以前から進められていたそうだが、建物が古過ぎるため、シロアリの侵入を防ぐのは極めて難しい状況だった。もはや建物に何らかの対策を施すよりも「どこかほかの場所に支店を移した方がいい」と考えるほど、シロアリの被害は深刻だったようだ。

最終的に調査は今回の一件をシロアリによる犯行と断定。損害は「インドステイト銀行が負担」(インド紙フィナンシャル・エクスプレスより)するため、預金者への影響はないという。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.