最も汗をかきやすい部位である足の裏は、汗で蒸れることによって雑菌が繁殖し、悪臭を発するのはよく知られているところ。特に夏場などは本人だけでなく、周囲の人にも臭うほどの強烈な臭いを発することもある。中国のネットでは先日、公共バスに乗車していた男性の足の臭いが「あまりにも臭い」ということで、大きな批判が巻き起こった。

中国紙武漢晩報によると、この男性が乗車していたのは湖北省武漢市の公共バス570路線。4月15日、同市に住む童さんは出勤するため、いつものようにこのバスに乗り込んでいた。

すると何やらバスの中には強烈な臭いが充満している。童さんが周りを見回すと、目の前の席に靴を脱いで座っている白髪の男性の足からその臭いが発せられていることに気付いた。当時、車内はかなり混雑していたそうで、臭いに悩まされているのは童さんだけではなく、ほかの乗客の多くも鼻をつまんだりして必死に耐えていたそうだ。

童さんはこの状況にイライラが募ったが、怒りを覚えたのは臭いが原因ではなかった。この白髪の男性はあらかじめ準備していたのか、たまたま携帯していたのか、童さんの目の前でポケットからマスクを取り出して装着。臭いの発信源であるにも関わらず、自分だけ悪臭から逃れるようにしたのだという。

このことがよほど気に障ったのか、童さんは持っていた携帯電話で男性を撮影。掲示板サイトに画像をアップロードし、第三者に「この男性の振る舞いはどうなのか？」と問いかけた。

書き込みを読んだ中国人の多くもこの男性には怒り心頭のようで「マナーがなさ過ぎる」「自分だけマスクをするなんてひどい」「臭いだけでなく意気揚々としたポーズがムカツク」などと批判が殺到。ポータルサイトのニュース感想欄でも「腹が立つ」が「面白い」を圧倒的に上回った。この男性もわざと悪臭を発しているわけではないだろうが、公共の場では「人の目」ならず、「人の鼻」をもう少し気にしたほうが良いのかもしれない。