6歳が自分を“盾”にして弟ら守る、犬の襲撃受け「腕や肩、頭噛まれた」。

2011/04/16 11:05 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


自らを犠牲にして、誰かのために行動を取るのは大人でも容易なことではないが、中には何らかの危機に直面したときに助けようと動く責任感の強い人も少なくない。米国の6歳の少年は先日、弟と近所の子と一緒に遊んでいた際に大きな犬の襲撃を受けた。しかし、少年は小さな2人を車の下に避難させると自分は文字通り盾となって犬からの攻撃を防ぎ、頭や腕などを噛まれて血だらけになりながらも犬を追い払うことに成功。弟らは無傷で助かったという。

米放送局FOX系列WSVN-TVによると、この少年はフロリダ州ホームステッドに住む、6歳のティモ・ペレスくん。4月7日の夜、彼は自宅の裏庭で4歳の弟カルロスくん、同じく4歳の近所の子を交えた3人で遊んでいたそうだ。するとそこに、1頭の犬(ジャーマン・シェパードのミックス)が現れ、3人に襲いかかろうと近づいてきた。警察の調べによると、この犬は近くの家で飼われているもので、犬は敷地のフェンスの下に穴を掘って外へ逃走。運悪く、彼らが遊んでいた裏庭へとやってきたようだ。

犬の存在に気付いたティモくんは、ここで年長者としての責任感を強く感じたそう。「弟を助けたい」――その一心で彼が取った行動は、まず襲撃から2人を守ろうと、近くに停まっていた家の車の下に身を隠させると、自分は体を横にして入口を塞ぎ、犬の侵入を拒んだ。まさに自分の身を盾にして年下の2人を守ろうとするティモくんに、迫って来た犬は容赦なく攻撃。WSVN-TVでは「腕や肩、頭を噛まれた」直後のティモくんの写真も紹介しているが、顔や首に流れ落ちている流血がけがの大きさを物語っている。

それにも関わらず、ティモくんは襲撃してきた犬が「怖くなかった」とコメント。その心の強さの甲斐あって、犬はひとしきりティモくんに攻撃を加えた後、その場を立ち去っていったという。ティモくんはすぐに病院へと運ばれ、2日間の治療を受けて4月9日には無事退院。現在は自宅に戻り、順調にけがも回復に向かっているそうだ。また、ティモくんの活躍で車の下に難を逃れた弟ら2人は、当然ながら無傷で事無きを得た。

その後警察の捜査でこの犬が特定され、飼い主に出頭を命じたほか、犬は安楽死処分に。事件後、WSVN-TVのインタビューに応えたティモくんは「単にたちの悪い犬だっただけだよ」と、子どもらしい可愛さを見せながらも、堂々とした口振りでこの一件を振り返っている。カメラの前で無邪気に兄に抱きついたカルロスくんも、そんな頼もしい兄がいて幸せそう。願わくば、今後は2人が危険な目に遭うことなく、仲良く助け合って成長していって欲しいものだ。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.