東北地方太平洋沖地震発生後の3月13日に日本入りし、20日まで岩手県大船渡市で行方不明者の捜索などに当たっていた中国国際救援隊の15人。彼らは任務を終えてすでに帰国しているが、こうした人道的な援助に感謝するのではなく、日本のネットの一部では「人数が少なすぎる」といった声も散見された。今回、中国メディアはその点に触れ、なぜ15人だったのかを紹介している。
中国国際救援隊が日本に到着した際、日本のネットでは多くの感謝の声が聞かれる一方で、一部では「救援隊の人数が少なすぎる」とする声も上がった。例えば2ちゃんねるやYahoo!知恵袋などでは、支援の手を差し伸べてくれる状況下にあっても中韓を批判する書き込みが投稿され、同時に反対意見も多く書き込まれ、それらの場では対立が生まれていた。
こうした一部ネットで見られた悲しい反応は中国の掲示板にも転載され(例://www.tianya.cn/publicforum/content/free/1/2115173.shtml)、中国のネットユーザーも知るところとなったが、中国紙南方周末はそんな日中間の誤解を解消するべく、関係者の話などをもとに救援隊が15人だった理由を紹介している。
まず、「台湾さえ25人の救援隊を派遣したのに、中国からはなぜ15人なのか」という疑問に対しては、中国国際救援隊の政府ブログの言葉を引用。「救援隊の人数は日本側との協議の結果です。人数は受援国(日本)の手配によるものなのです。私たちは早い時期に80人から100人程度の救援隊を準備していました」と説明している。
また、同紙は日本側の中国に対する返答が遅かった事実にも言及。中国国際救援隊よりも先にドイツやスイスの救援隊が日本に到着したことは「日本政府の対応が関係している」とのことだ。これに関して外交学院アジア太平洋研究センターの主任は「日本は同盟国やイデオロギーが近い国々の援助を受けることをまず決めた」と分析。「中日政府と民間の間にはまだ隔たりがある」と感じているという。