掃除機パーツが買えない理由、ドイツの男性がテロリストと疑われ憤慨。

2011/03/02 12:05 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


欧米のテロリスト対策は日本とは比較にならないほど厳しいものと言われますが、時にはさすがにやり過ぎとも思える出来事を耳にします。 

ドイツ英字紙ザ・ローカルによると、ベルリンに住む男性ベーリナー・アリ・サーレムさんは、先日、自宅の掃除機のパーツ(吸い込みチューブ部分)が壊れてしまったため、製造元である家電メーカー大手のボッシュに代わりのパーツを注文しました。

ところが、彼のもとに届いたのはパーツではなく、一通の手紙。それによると、彼のオーダーが配送時にチェックを通す「監視システム」上で警告を発動させたため、商品を発送する前に、サーレムさんの身分証明書の提示を求めてきたのです。

突然の要求に驚き、一体なんのことだと疑念を抱いた彼は、こうなったら直接聞きに行くしかないと、手紙を持参して同社の支店へ。すると、そこで得た回答にまたまた驚愕することになりました。

サーレムさんは、知らぬ間にヨーロッパ諸国が管理するテロリスト監視リストに名を連ねており、さらに掃除機のパーツを購入することも、EUが定めている「テロリスト及びその疑いがある人物やグループに対して、金銭的資金や経済資本を提供してはならない」という規定に反する可能性があると説明を受けたのです。

チュニジア出身でかれこれ40年ドイツに在住し、学者として、医者である奥さんと共に社会的地位も高いサーレムさん。すでに市民権を得ているドイツ人でもあります。その自分がテロリストの疑いを持たれていたとは……。憤慨した彼はパーツの注文を取りやめ、代金の返還を求めたそうです。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.