自転車の3歳児がなぜか高速道路に、行方不明で家族・警察捜索の末に発見。

2011/02/19 17:40 Written by Narinari.com編集部

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愛する我が子が行方不明になったとなれば、親が大きなショックを受けるのは当然のこと。場合によっては事件・事故に巻き込まれている可能性もあるだけに、必死に捜索をしながらも、無事が確認されるまでは生きた心地がしないまま時間を過ごすことになる。先日、中国重慶市でも、ある男の子が行方不明となる一件が起きた。家族と警察の懸命な捜索により最終的には無事に発見され、一件落着となったのだが、この男の子、警察に保護されたときには、なぜか補助輪付きの自転車で高速道路を走っていたという。  

中国紙重慶晩報によると、この男の子は重慶市長寿区で暮らす3歳の偉くん(仮名)。2月16日の午後2時ごろ、偉くんは団地の下で祖母と一緒に自転車で遊んでいたのだが、祖母が用事のため自宅に戻ったわずかな時間に姿を消してしまった。祖母の話では、偉くんはいつも同じ場所で遊んでいたことに加え、「ここを動かないように」と言い聞かせていたこともあり、「少しの間なら大丈夫だろう」と安心して離れてしまったそうだ。

しかし、時間にすれば10数分の「空白」が大きな騒動へと発展する。用事を済ませて祖母が戻ったところ、どこを見渡しても偉くんの姿がない。警備員や通りを歩いている人に聞いても誰も行方を知らず、祖母は大焦り。自宅にいる家族にすぐに連絡を入れ、家族全員で偉くんの捜索を始めた。

家族は当初、彼が自宅に戻る方法が分からず、誤って別のエレベーターに乗ってしまったのではないかと推測。家族全員で3棟ある団地の各階を手分けして探した。しかし、2時間かけて団地の中をくまなく探してみたものの、やはり彼は見つからない。家族の不安は高まる一方で、祖母に至っては今にもおかしくなりそうなほどの慌てぶりだったという。

とは言え、愛する我が子のため、諦められるはずはない。家族がさらに捜索を続けたところ、ついに偉くんを目撃した人物を発見。その人が言うには、偉くんは同年代くらいの女の子と一緒に、自転車でスーパーマーケットの方向へ走っていったそうだ。

目撃情報にたどり着いた家族はすぐに団地から約2キロほど離れたスーパーマーケットへ急行。店内や周囲を捜索した。しかし、それでも偉くんは発見することができず、家族は途方に暮れるとともに、深い悲しみに襲われた。中国では子どもの誘拐事件が頻発しており、発見までの時間が長引けば長引くほど、偉くんが危険にさらされていることを意味しているからだ。

しかし、この行方不明騒動は、突如あっけなく終わりを迎える。家族が捜索願いを出しに警察を訪れたところ、その場に彼を乗せたパトカーが現れたのだ。

もちろん、これには家族全員がビックリ。警察によると、「子どもが自転車で高速道路を走っている」との通報があり、すぐに3台のパトカーで捜索・救出に向かったそう。発見当時、偉くんは付近の高速道路の入り口から1キロほど離れた場所で補助輪付きの自転車に乗っていたというが、後に警察が高速道路の監視カメラを確認したところ、料金所を彼が突破したシーンはなく、どのように高速道路に侵入したかは謎のままだ。

関係者は「高速道路の壊れた場所から侵入したのかもしれない」と推測しているが、いずれにせよ偉くんが大きなトラブルに巻き込まれなかったことは、何よりも幸いな結末だったと言えそうだ。

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