城壁で犯罪者の侵入を防ぐ村、出入り口を1か所に制限し門番も配置。

2011/01/31 11:44 Written by Narinari.com編集部

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中国でいま、ある村に築かれた城壁が話題を呼んでいる。どうやら犯罪に悩む住民たちが外部の人間をシャットアウトするために、城壁と城門を作ってしまったということのようなのだが、村人は「これで身の安全が確保できた」と満足しているそうだ。

中国紙宜賓新聞などによると、城壁を築いたのは浙江省玉環県楚門鎮にあるアオ底村。この村は山間部に位置し、元来とても平穏な村だったのだが、4年前に村の近くに大きな道路が建設されたことで事態は一変した。周辺にはバルブの加工工場も建ち、日に日に人の往来が増加するに連れて、以前はあまり起きていなかった盗難事件などの犯罪が多発するようになったそうだ。

そこで村の役人と住民が協力して対応策を検討。山に囲まれた特殊な地形を利用して、10か所あった村への出入り口を1か所に制限することに決めた。その唯一の出入り口周辺には500メートル余りにわたって城壁を築き、出入り口となる城門にはカード式のカギを備え付けることに。外部の人間が村に入るためには許可が必要で、身分登録も強制されることになったという。

この城壁は政府や住民、地元企業などから拠出された約50万元(約620万円)の費用をかけて建設。門は毎朝6時にオープンし、夜10時には閉まるようになっている。各家庭には2枚ずつカードキーが提供されるとともに、村では“門番”となる守衛を用意。守衛には毎月600元の給料が支給されているそうだ。

なお、話題を呼んでいるこのアオ底村だが、メディアに報じられたことで付近にはますます多くの人が訪れるようになっているという。しかし、この城壁を築いてからは一切犯罪が発生していないとの報告もあり、住民は皆、この城壁に誇りを持っているそうだ。

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