日本代表大勝に中国のサッカー評論家も賛辞「良い学習の機会になった」。

2011/01/18 10:57 Written by ナリナリ編集部

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サウジアラビアに5-0というスコアで大勝し、アジア杯グループリーグB組1位通過を決めたサッカー日本代表。先の2試合(ヨルダン戦、シリア戦)では苦戦を強いられていただけに、この試合もどうなることかと不安だったファンもいることだろう。中国でも今回の試合は“アジアの強豪同士の対決”として以前から注目を浴びていた。そのため、試合後には中国のサッカー評論家や専門家からもさまざまなコメントが出されているのだが、彼らがどのように日本代表の大勝を見つめているのか、その一部を紹介しよう。

中国紙南海網などによると、著名サッカー評論家の徐陽氏は、日本代表がサウジアラビア代表よりも多く走っていたことを勝因のひとつに挙げ、「日本の身体能力はそれほど高くないが、そのハンデをより多く走ること、技術力でうまくカバーしている」と称賛。今回の勝利は「日本サッカー界の10年、20年にも及ぶ努力の成果」とし、対戦相手であるサウジアラビアが監督と協会会長を解任したことを「それだけで解決できるような問題ではない」と批判している。また、今回のアジア杯で活躍しているチームに共通するキーワードを「世代交代」と明言。日本をはじめ、韓国やUAE、ヨルダンを例に各国を分析している。

中国のサッカー雑誌編集者として名を馳せる馬徳興氏は「今日の日本はサウジアラビアだけでなく、中国にもよい学習の機会になった」とし、日本代表がフリーキックやPKではなく、流れの中から多様なシチュエーションで得点をあげたことを称賛。そしてなかなか進歩しない中国代表を「口先で学び、話を聞かず、自分勝手」と皮肉るとともに、「何が学習か? これこそ学習である!」とこの試合から学べと強烈に説いている。

また、中国中央テレビのサッカー番組で司会などを務めるフウェイ氏は「日本のボールコントロールはアジアのレベルを超えている」と絶賛。それが「サウジアラビアのDF陣を混乱に陥れた」とし、香川真司選手が中央に切り込んだ際に、長友佑都選手がきちんとカバーに回っていた点などを挙げ、「日本の攻撃は多様で、サウジアラビアには防ぎようがなかった」とその強さに驚きの声を挙げている。

ただ、同氏は今回の日本代表には主力DFの中澤佑二選手と田中マルクス闘莉王選手の2人がいないことを危惧。DF陣には「不安がある」「これまでは前の選手たちの高いボールコントロールによって持ち堪えてきた」と分析しており、「日本のディフェンスの脆さは決勝トーナメントで暴露されるだろう」と不吉な予言も飛び出した。なお、同氏は今後も日本代表の戦いぶりを注視するとのことだ。

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