交通事故で病院に運ばれた夫婦、同乗の犬が意外な人物に助けられていた。

2011/01/09 19:16 Written by Narinari.com編集部

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昨年11月27日、混雑する米インディアナ州の有料道路で衝突事故が起きた。車に乗っていた夫婦は、肋骨を折るなどのけがを負いすぐさま病院へ搬送。幸い命には別状はなかったが、1つ気がかりなことがあった。それは、同乗していた愛犬の所在が分からなくなったこと。あまりに酷い事故だったため“死”も覚悟していたそうだが、意外な人物に助けられていたと分かり、夫婦は奇跡だと感じているという。

米放送局WFIEやWKYC-TVなどによると、その日バージニア州アレクサンドリアの家に向かっていたこの夫婦。事故で夫のブラッド・テティングさんは肋骨骨折と肺の損傷、妻のジェシカさんも指の骨折や頭部に傷を負い、そのまま現場近くのエルクハート総合病院へと運ばれた。ブラッドさんは手術をしたものの2人とも命に別状はなく、ジェシカさんが夫のベッドに寄り添うようにして一日を過ごしたという。そうするうちに2人は落ち着きを取り戻したが、心の中では、車に同乗していた愛犬ウェズレーの安否だけが引っかかっていた。

ブラッドさんはイラクでの従軍時にけがを負い、米国に帰国。国内で治療をしていたときに結婚したジェシカさんと一緒に買った犬がウェズレーだ。戦争で刻まれた心の傷も癒してくれるウェズレーを、2人は大切に育てていた。事故後に2人は救出されたものの、ウェズレーの安否に関する情報は一切もたらされず、2人は「彼は事故で死んだ」(米放送局NBC系列WFIEより)と思うようになったという。

そうした状況で迎えた翌日、2人は担当看護師のアンジー・カイケンドールさんと対面する。すると話をしているうちに、看護師から「お二人はウェズレーという名の白い犬を飼ってた?」と、思いがけない質問が飛んで来たそうだ。実はこの看護師、夫婦との会話で少し気になることがあった。

2人が事故を起こした日、看護師の息子マイキー・カイケンドールさんは有料道路上にいた1匹の犬を轢きそうになり、運転していた小型トラックを停車。普段は犬がいるような場所ではなく、また「寒さで死にそう」な犬を見つけた彼は迷わず保護したところ、犬は人見知りもせずに飛び乗ってきたそうだ。マイキーさんはそのまま犬をパーティーへ連れて行き、帰宅後、犬に付いていたタグを調べてみた。タグには「ウェズレー」という名前や電話番号が書かれており、マイキーさんはその番号に電話をかけてみたものの、連絡がつかなかったという。

母アンジーさんは病院の仕事の都合でパーティーには行けず、家でマイキーさんから犬を保護した経緯などを聞いていた。そして翌日エルクハート総合病院に出勤し、その日新たな担当となったブラッドさん夫妻から話を聞いているうちに引っかかる点があり、思い切ってウェズレーの話を持ち出してみたところ、まさかの所有者発見となったそうだ。

夫婦だけでなく、愛犬までもが知らないうちに同じ看護師の世話になっていたという事実に、ブラッドさんは「奇跡というほかに説明がつかない」と大喜び。その後、間もなくしてウェズレーはブラッドさん夫妻と再会を果たしたという。

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