11年前行方不明の猫が戻った、マイクロチップの情報で飼い主が判明。

2011/01/06 17:06 Written by Narinari.com編集部

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仮にペットが迷子などになっても、身元に関する情報により飼い主をすぐに特定できるマイクロチップ。日本では広く普及しているとはまだまだ言い難いが、英国ではすでに一般的なものとなっている。そんな英国で昨年末、17歳の女性がマイクロチップのおかげで昔いなくなった猫と再び出会うことができたという一件があった。猫が姿を消したのは彼女が6歳のときで、実に11年ぶりの再会。クリスマスイブの素敵な出来事に大喜びしたという。

久々の対面を果たしたのは英中部バーミンガムに程近いヘールズオーエンに住むクロエ・ヒルさんと、メス猫のセイラム。英紙デイリー・メールによると、ヒルさんが6歳だった1999年、母親が彼女へのプレゼントとして子猫を保護センターからもらい受け、セイラムは家族となった。愛らしい姿の子猫に、少女だったヒルさんは溺愛という言葉がピッタリなほど可愛がっていたそうだ。

ところが、それは束の間の幸せだった。飼い始めてからわずか数週間後、母親がドアを開けた隙にセイラムは家から逃走。幼いヒルさんにはかなりのショックだったようで、母親は彼女が当時「ずっと悲しみに暮れていた」と振り返っている。ヒルさんの家族もしばらくは近所を探し回ったものの、結局セイラムの発見には至らず、諦めざるを得なかった。

それから11年経った昨年の12月24日、ヒルさんの家に1本の電話がかかってきた。連絡してきたのはバーミンガムにあるRSPCA(王立動物虐待防止協会)という機関。セイラム発見の知らせを告げる内容に、電話を受けた母親は「すっかり彼女のことを忘れていた」ため、最初は「何かのいたずらだと思った」らしい。しかし、よくよく話をするうちに思い出し、信じられない気持ちになったという。

これにはヒルさんも大喜びすると共に、一度は諦めた大好きなペットとの再会に「これだけの年月が経過して戻ってくるなんて、全く思いもしなかった」と感動。また、クリスマスイブに発見の知らせが舞い込んだとあって「とても素晴らしいサプライズ」と語るなど、ヒルさんにとって昨年のイブは思い出に残る特別な日となった。

久々にセイラムが戻って来た嬉しさも手伝って、引き取ってすぐに「ペットショップに急いで向かい、トイレや食べ物など100ポンド(約1万3,000円)の買い物をした」というヒルさん母子。引き渡された際にセイラムが元気な様子だったことから、ヒルさんらは「誰かがずっと世話してくれていたに違いない」と感じたそうだ。実際協会には、そのときセイラムの面倒を見ていた年配の人によって連れてこられたという。

ただ、その人がいつから面倒を見ていたのかは不明で、失踪してからの11年間をどう過ごしていたのかは謎のまま。いずれにせよ、当時セイラムにしっかりマイクロチップを装着していたおかげで、ヒルさん一家は思わぬクリスマスプレゼントを得られたようだ。

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