Xmasはトナカイ9頭の検疫不要、米ジョージア州が特別に入州許可証。

2010/12/17 15:33 Written by Narinari.com編集部

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12月も半ばを過ぎ、気付けばクリスマスまであと1週間。世の中のパパやママの中には、プレゼントをどうするかで悩む前に「サンタはいない」などと夢の無い現実を子どもに突きつけた人もいるかもしれない。そうした親の話も少なからず聞かれる日本に対し、米国では子どもと一緒に夢を楽しもうとするユーモアな役所もあるようだ。ジョージア州農務局は先日、12月24日から25日の間、サンタクロースを引っ張るトナカイ9頭に対し、チェックなしで入州できる特別許可を認めると発表した。

米放送局WXIA-TVによると、この特別許可はジョージア州農務局のトミー・アービン局長が直々に発表したもの。局長の説明では、特別許可は北極のおもちゃ職人という“サンタクロース”さんから、12月上旬に書類申請されたという。動物が国をまたいで移動する際にはよく聞かれる話だが、ジョージア州でもほかの州や国から病原体の侵入を防ぐために、通常は家畜などの動物を州内に入れるときには検疫などの審査が必須になっている。しかし、サンタクロースの滞在時間は長くても24日夕方から25日午前中までの半日足らず。そこで、サンタクロースが直々に自分を引っ張ってくれるトナカイに対し、問題なく州に入れるよう特別許可を求めたらしい。

これに対しアービン局長は、許可を認めるかどうかを獣医らと相談。その結果、このトナカイたちは「素早く動き、ほかの家畜と触れ合うことはない」「地上に降りず、屋上を飛びまわるだけ」(米地方紙ロームニュース・トリビューンより)と、脅威にはならないと結論づけたという。そのため“サンタクロース”さんの申請を問題なく認める決定をしたそうだ。今回、特別許可が認められたトナカイは9頭。書類にはそれぞれのトナカイの名前として、ダッシャーやダンサー、コメット、キューピッドなどの名前が記載されていたことも明かしている。

実は、ジョージア州農務局がサンタクロースのトナカイに特別許可を出すのは恒例行事。農務局公式サイトには2008年と2009年の発表も掲載されており、その際に許可を認められた9頭も全く同じ名前だ。少なくとも、今年サンタクロースを引っ張ってくるトナカイたちは、2年前から同じメンバーで頑張っているらしい。一応今年も獣医と相談したとされるアービン局長だが、こうした実績も踏まえて素早い決断を下したのかもしれない。

発表の中でアービン局長は、「サンタクロース氏にこの許可を与えられて嬉しい」とコメント。また、今年のクリスマスも「州の子どもたちへ素晴らしいプレゼントを」と期待を示し、農務局全体が「サンタの安全な移動を願っている」そうだ。来年1月に一線を退くというアービン局長にとっては、サンタクロースとのやり取りはこれが最後。ジョージア州の子どもたちは、アービン局長からの最後のクリスマスプレゼントのおかげで、今年も素晴らしいプレゼントをもらえるのかもしれない。

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