今年デビュー10周年を迎えた盲目のテノール歌手・新垣勉が12月15日、高円寺にある銭湯“なみのゆ”で風呂場ライブを行った。

この日のライブでは、風呂場（26場）にかけて26人のファンを前に、12月8日発売されたジブリ映画の主題歌カバー集「アラガキジブリ。ー新垣勉ジブリの名曲を歌うー」から「君をのせて」「崖の上のポニョ」「となりのトトロ」「Arrietty's Song」の4曲を披露。新垣勉は歌を一番最初に覚えたのが風呂場で、幼い頃に“銭湯歌手”と友だちから呼ばれていたこともあり、原点回帰のライブとなった。

今回初めて行った風呂場コンサートについて彼は「小さい頃によく友だちと近くの銭湯に行きました。天然のエコーが気持ち良いですね。風呂場だと蒸気があるので、上機嫌で歌っていました。大人たちからのリクエストで、当時は美空ひばりさん、三橋美智也さん、春日八郎さんの曲なんかよく歌っていましたね。（ですから）銭湯が私の歌のデビューなんです。今日は原点に帰ってコンサートしようと思いました。とても思い出深いコンサートになりました」とコメント。

また、ジブリのカバー集をリリースしたことについては「CDデビュー10周年の区切りに、これまでと変わった、思い出になるようなアルバムを作りたかったんです。それでジブリの名曲をテノールでカバーするアイデアが出てきました。私らしいオンリーワンのアルバムになったかな。子どもたちだけじゃなくて、大人も、家族で聴いてもらえれば」と、想いを語った。

なお、「アラガキジブリ。ー新垣勉ジブリの名曲を歌うー」には、この日披露された4曲のほかに、「風の谷のナウシカ」「さんぽ」「もののけ姫」など全10曲が収録されている。