チャットで知り合いネットだけの関係が12年間、初対面で愛を確信し結婚。

2010/12/15 15:24 Written by Narinari.com編集部

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危険性が指摘されながらも、今や男女の出会いの場として大いに活用されるネットのさまざまなコミュニケーションツール。顔が見えないため、相手の素性が分からない不安もあるが、逆にお互いが本当に中身をさらけ出せば、精神的に強い関係を築ける場合もあるようだ。米国で暮らしていた2人の男女はヤフーのチャットサービスを通じて知り合って以来、間に空白期間はあるものの、12年間にわたりメールやソーシャルネットワークなどのネット上だけの交流を深めていた。そして、今年3月に初対面を果たし、互いに愛を確信。女性は婚約していた別の男性と別れ、2人は9月に結婚式を挙げたそうだ。

豪紙ヘラルド・サンによると、1998年、スコット・マッキンタイアさんと妻のニコルさんは、チャットを通じて初めて出会ったという。しかしこのとき、チャットで交わしたやり取りはわずかに2回。音楽や映画について語り合った2人の関係は、スコットさん曰く「友好的なチャットだったという以外、何もなかった」というほど、よくあるネットの出会いの1つに過ぎなかった。

その後しばらくの間はチャットで会うこともなく、一旦は関係が途絶えてしまう。ところが2003年、お互いの存在が微かに気になっていたのか、メールを通じて再び交流するようになった。ただ、このときのやり取りも「いくつかの電子メール」というほど多くはなかったようだが、お互いの生活について知らせ合い、2人は心の中で相手の存在が大きくなっていくのを感じていたらしい。

そして彼女と同じ名前の人に出会っては、いつも思いを馳せるようになったというスコットさん。一方のニコルさんも「関係が続いていく印象があった」と、スコットさんに好印象を抱いていた。

そんな関係に大きな変化が訪れたのは、数年前にスコットさんが仕事の関係でオランダへと引っ越してからだ。ニコルさんの存在を気にしていながら、なぜかメールアドレスの変更を知らせなかったスコットさん。ニコルさんが送るメールはエラーとして返ってくるようになり、彼とのやり取りが一切できなくなってしまった。そこでニコルさんは、コミュニティサイトの「クレイグズリスト」にスコットさんの消息を尋ねるコメントを記入。気が付けば彼女は、スコットさんとのやり取りの再開をそこまで望んでいた。

これをスコットさんの知人が偶然発見。その知人の尽力もあって、2人は再び交流するようになった。これでお互いの必要性を深く感じるようになった2人は、以降「1日に最高500通」の電子メールをやり取りするようになったという。しかし、その関係はあくまで親しい友人としてのもの。なぜなら、当時ニコルさんは別の男性とすでに婚約しており、それを承知の上で2人は「プラトニックな友情」を築こうとしたためだ。

とはいえ、盛り上がる気持ちを抑えられなかった2人はついに今年3月、ネット上だけの関係を越えて、米マサチューセッツ州にあるニコルさんの家にスコットさんが訪ねる形で初対面が実現。お互いの姿どころか、声すら聞いたことがなかった2人は、そこで大いに楽しい時間を過ごしたようだ。そしてオランダ・アムステルダムへの帰途についたスコットさんは、飛行機を降りて携帯電話を確認すると、そこにはニコルさんからのショートメッセージが届いていた。「I love you」と。

昨年12月からの1年間だけでも、約4万5,000通の電子メールを送りあったという情熱的な2人。結局、ニコルさんは婚約者の男性と別れてけじめを付け、遠距離のままながら、今年9月に2人はラスベガスで結婚式を挙げた。そして米国とオランダという別居状態も今年でおしまい。スコットさんは「新たな国、新たな大陸で一緒に住む家を建てたいと思った」と語り、来年にはオーストラリア・メルボルンに新居を構え、2人の生活を始める予定だという。

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