12階から転落もあざ程度で済む、奇跡の生還も“自殺容疑”で逮捕。

2010/12/14 18:49 Written by Narinari.com編集部

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先日、ある中国人女性は働きに来ていたシンガポールで、住んでいたマンション12階のベランダから転落する事故に遭った。約40メートルの高さを落ちながらも、幸いマンション2階部分にあるプールに落下したおかげで、全身にあざを作りながらも大きなケガをせずに済んだという。しかし、命を落とさなかったのは幸運の一語に尽きるが、女性はこの転落が原因で警察に逮捕されてしまった。

この一件が起きたのは12月10日のこと。写真スタジオ店の経営を夢見る26歳の女性は先月、カラオケ店のホステスとして半年間働くため中国山東省からシンガポールに到着し、7〜8人の女性と12階の部屋で共同生活を送っていた。しかし、到着から間もなくしてオーナーとの関係がうまく行かなくなり、この日、口論となってしまう。

シンガポール紙トゥデイやザ・ストレイツタイムズなどによると、口論は彼女がシンガポールへ働きに出るために必要だった借金4万元(約50万円)を巡るトラブルがきっかけと見られ、女性はその状況に耐え切れず「家を出て行きたかった」(シンガポールニュースサイトAsiaOneより)という。ところが、オーナーが一向にその場を立ち去らず、終わらない口論に業を煮やした女性は、バルコニーに向かうと飛び降りるふりをしてオーナーが部屋を出ていくように仕向けようとしたようだ。

しかし、それでも立ち去らないオーナー。ケンカの勢いに任せて身を乗り出した女性は、バルコニーにしがみつく状態になってしまった。その際「パニックになり(オーナーへ)助けを求めた」とされ、このオーナーも引き上げようとしたそうだが、力が足りずに女性は約40メートルの高さから落下。普通だったらまず助からないと思われる状況だが、落ちた場所がプールだったのが幸いした。水面に叩きつけられた女性は、胸や腕、足などにあざを作って痛みを感じるというもののほかにケガはなく、病院で2日間過ごしたあと退院したそうだ。

12階から落下しながらも、奇跡的に軽傷で済み運が良かったとも言えるこの女性だが、この騒ぎをシンガポールで起こしたのは良くなかった。実は、シンガポールの法律では「自殺は犯罪」(AsiaOneより)と決められている。また、警察は女性が口論の最中に「飛び降りる」とオーナーを脅迫したとの疑いをかけており、この転落を女性の自殺未遂として捜査を進めているそうだ。

女性は警察に一度逮捕され、現在は保釈中。メディアのインタビューでは「自殺しようとなんてしていない」(ザ・ストレイツタイムズ紙より)とあくまでも事故であると主張している。

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