教師が生徒にひざまずき波紋、当の本人は「効果があった」と納得顔。

2010/12/08 13:54 Written by Narinari.com編集部

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かつて教師は多くの子どもたちの“手本”となるべき存在であり、威厳を感じさせる存在だったが、時代の移り変わりと共に、教師と子どもの関係は様変わりしてきている。中国では先日、反抗的な生徒の意識を変えるために、教師が生徒にひざまずくという出来事があった。この出来事はメディアの注目を浴びたのだが、それを知った人々からは「教師の威厳が失われる」「暴力を振るわなかった態度は素晴らしい」など、賛否が真っ二つに割れている状態だ。

中国広播網によると、この騒動が起きたのは湖南省にある中学校。英語の授業中に2人の生徒が五子棋(五目並べ)で遊んでいたことが騒動の始まりだ。英語教師の譚先生は、生徒に五子棋をやめるように注意したが、生徒は素直に従わず。教師と生徒の間で言い争いが生じた。

そうこうしている内に生徒は譚先生が持っていた教鞭を奪い去り、先生を叩くという暴挙に。しかし、譚先生は生徒から叩かれてもジッと耐え、最後まで“反撃”をすることはなかった。

もちろん、このような生徒の態度が許されるわけはない。その後、担任教師が譚先生と問題の生徒を集め、生徒に謝罪を求めた。生徒は担任教師に促され仕方なく謝罪をすることになったが、誰もが予想しなかった出来事が起こったのはそのとき。何も悪いことをしてないはずの譚先生が突然その場でひざまずき、逆に生徒に謝罪を始めたのだ。

後に騒動を知ったほかの教師や生徒は譚先生の振舞いに疑問を持ったのは言うまでもない。しかし、当の譚先生は気にする素振りを見せず、逆に自分の行為は「価値があった」と地元メディアに語ったという。と言うのも、騒動の翌日、譚先生が授業をしようと当該クラスを訪れた際、クラス内の雰囲気がガラっと変わっていたため。今まではガヤガヤとうるさかった教室が、真面目に授業を受けるような雰囲気に包まれていたそうだ。

多くのメディアでこの騒動が報じられるや否や、多くのネットユーザーが譚先生の振舞いに関心を示した。「生徒に媚を売るようなやり方は間違っている。生徒に悪影響を与えるだけだ」「こんなことをする教師が正々堂々と学生に勉強を教えることができるはずはない」などと批判する声が多いが、中には「ひざまずくというのは行き過ぎだが、態度を変えなかったことは尊敬に値する」と譚先生を擁護する声も。

また、「生徒は教師が自分を殴れないことを知っているから、こういう愚かな行為に走る。今すぐ法律で教師を守るようにしないと」と教師の権利を明確化することを推奨する声もあった。

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