シャルケ内田篤人に中国が注目するワケ、同僚の中国選手との比較目立つ。

2010/12/07 11:42 Written by Narinari.com編集部

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日本人にはなじみが薄いかもしれないが、現在、日本代表DFの内田篤人選手が所属しているブンデスリーガ(ドイツ1部リーグ)のシャルケには、中国の若手選手も所属している。それがハオ・ジュンミン選手だ。

彼は2004年に英プレミアリーグ・チェルシーの練習に参加したほか、2005年にはFIFAワールドユース選手権で中国のベスト16入りに大きく貢献するなど、中国サッカーの未来を担う逸材として注目を浴びてきた選手。シャルケへは内田選手よりも約半年早い、2010年1月に移籍している。

それだけ期待を背負っている選手だけに、中国メディアでは頻繁に2人を比較する話題を目にする。特にここ最近はハオ選手の出場機会が減っている事情もあり、中にはそれが「内田選手の影響」と考える向きもあるようだ。

12月4日のバイエルン戦では、見事2-0の完封勝利を飾ったシャルケ。内田選手は得点やアシストはなかったものの、相手の攻撃の要とも言えるフランク・リベリー選手の攻撃をそこかしこで封じ、チームの勝利に貢献。監督やチームメイトからも賞賛される働きをした。

一方、中国のサッカーファンが期待するハオ選手は出場機会がなく。中国メディアの騰訊体育は、内田選手の活躍を伝えるとともに「ハオ選手の立場はますます苦しくなっている」と伝えている。

内田選手とハオ選手が比較される理由は、2人が同じアジア出身の選手であることや、年齢が近いということだけではない。ハオ選手はもともとMFの選手だが、シャルケのチーム事情により、これまでDFとして出場機会を得ることが多かった。そのため、同じDFの内田選手加入により、出場機会が減少していることは中国メディアにとっても大きな関心事というわけだ。

また、騰訊体育は戦線離脱していたクリスティアン・パンダー選手の復帰がさらにハオ選手を難しい状況に追い込む可能性を指摘。パンダー選手はドイツ代表にも選ばれた経験を持つ若手DFだが、長い間、けがのためチームを離れていた。それが4日のバイエルン戦後半に、本職のDF(左サイドバック)として復帰。ハオ選手の活躍を願う中国メディアやファンにとっては気になる存在なのは当然であろう。

とは言え、シャルケのマガト監督は11月27日のカイザースラウテルン戦で0-5の大敗を喫した後、ハンス・サルペイ選手とアレクサンダー・バウムヨハン選手、ジャーメイン・ジョーンズ選手の計3選手をリザーブチームに送った。また、イバン・ラキティッチ選手にも今冬移籍のウワサが絶えないため、騰訊体育は彼らとポジションがかぶるハオ選手を取り巻く環境が、今後大きく変わる可能性があると見ている。

また、ハオ選手は10月末に盲腸の手術を受けて先日復帰を果たしたばかりで、まだ完全にチームにフィットしているとも言えない。そうした事情を考慮すれば、今後ハオ選手にも出場機会が巡ってくる可能性は十分あり得そうだ。

日本人として内田選手の活躍に注目するのはもちろんだが、同じアジア出身の若手選手2人がチーム内で凌ぎを削っている点も、同チームの試合を観戦する上で楽しめる要素のひとつではないだろうか。

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