「ハリー・ポッターの墓」が観光地化、同名の英軍兵士が眠る墓地が人気。

2010/11/18 19:15 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


世界中のファンが心待ちにしていた、シリーズ最終作公開が目前に迫る「ハリー・ポッター」。11月19日から「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1」が上映される日本でも、楽しみにしている人は多いだろう。その「ハリー・ポッター」の舞台といえば英国だが、いま、イスラエルのある街では、“ハリー・ポッター”さんに会えると密かに人気を集めている観光地があるという。  

イスラエルのインターネットテレビ局Arutz Shevaによると、その場所はイスラエル中部の街ラムラにある英軍墓地。ここに、実在したハリー・ポッターさんの墓がある。こちらのポッターさんは、1920年頃に英バーミンガムで生まれ、1938年に英軍へ入隊。すぐに英国が委任統治していた当時のパレスチナに着任したそうだ。しかし、ポッターさんは1939年7月22日、ヘブロンで武装組織の銃撃を受け、19歳の若さでこの世を去った。

そして、第一次世界大戦から第二次世界大戦までの間に当地で命を落とした兵士が葬られている英軍墓地で眠りについたポッターさん。もちろん、いま世界で有名になっている「ハリー・ポッター」とは全く関係はない。しかし、同名の主人公が活躍する物語の人気を受けて、彼の墓は魔法使いの「ハリー・ポッター」ファンなどが集う、ちょっとした人気スポットになっているという。

ラムラの街を紹介する公式サイトでも、英軍墓地が観光地として紹介されている。その説明文には、「ハリー・ポッターという驚くべき名前の兵士の墓が見られる」としっかり記載され、街を挙げてPR。現在、ポッターさんの墓と一緒に写真を撮ろうと、墓地には数千人もの観光客が訪れる人気スポットになっているとされている。

ツアーガイドを務めるロン・ペレドさんは「小説で知られるハリー・ポッターとは関係ないけど、その名前はマーケット向きだね」(英紙ジュウィッシュ・クロニクルより)と、格好の観光スポットの存在を喜んでいる様子。テルアビブから訪れたという観光客も「目立つ名前を持った人に対する巡礼みたいなものだ」と語り、英軍墓地訪問を楽しんでいるようだ。死後約70年経ったいま、思いも寄らぬ形で多くの人が自分の墓を訪れる状況を、短い人生でこの世を去った英軍兵士はどのように感じているだろうか。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.