他人の変化にはすぐ気が付いても、自分の変化、例えば体型の変化はなかなか気付きににくいところ。特に女性よりも鏡を見る機会が少ない男性は、自分が他人の目にはどのように映っているのか、あまり頓着しない人は多いかもしれない。しかし、英国のある男性は、Googleストリートビューに偶然映り込んだ自分を発見し、現実の姿を不意に突きつけられた。客観的に見た自分の姿はどう見ても太りすぎ。ショックを受け、ようやくその事実に危機感を覚えた男性はダイエットを決意し、1年間で約44キロの体重を落としたという。
英ブリストルに住む56歳のボブ・ミューズさんは昨年11月、Googleストリートビューを見ているときに偶然、自分の姿を発見する。近所を探索していると見慣れた人物が現れ、普通ならちょっとした嬉しさを感じても良さそうなところ、彼はそれを見て「ゾッとした」(英紙デイリー・テレグラフより)そうだ。
当時、ミューズさんの体重は約135キロ。「ケーキやビスケットなど甘いモノが好きだった」画面の彼は「お腹が出て大きく見えた」そうで、自分の姿に初めてショックを受けたらしい。ただ、その頃も太り過ぎだとは感じていたようで、歩きながら話すことができず、高血圧の悩みを抱え、自分に合った服を買うには「30マイル(約48キロ)離れたスーパーまで行かなければならない」(英紙デイリー・メールより)ほどだった。ちょうどそんなときに画面に映った自分の姿は、問題の深刻さを気付かせる決定打となったようだ。
それまで、漠然と「痩せなければ」と考えていた彼は、これを見て一念発起。「何かしなければならない」と、まずはすぐにジムへと駆けこんだ。彼についたトレーナーは、早速「サラダや果物、繊維質の野菜にたんぱく質豊富な食品などの健康的な食品」摂取を指示して、食事の見直しに着手。そして、週3日間のプログラムを組み、彼に運動をさせるようにした。
“ストリートビュー・ショック”はミューズさんに大いなる決意をもたらし、ジムでの彼は忠実にトレーナーの指示に従っていたそう。そして続けること1年、彼の体重は40キロ以上も少ない89キロに。以前履いていたズボンも、今ではお腹の前に大きな空間ができるほどブカブカになった。
ダイエットにより体調も良くなったと話すミューズさんは、大きな試練を乗り越えてすっかり自信に満ち溢れている。ダイエットを試みようとしている人に対しては「私にできるんだから、誰にでもできるさ」とエールを送っており、目標達成に満足しきりといったところだ。