今年8月、生放送のニュース番組中に中指を立てたポーズを晒してしまい、ネットでも話題を呼んだ英放送局BBCのお天気キャスターの男性。その後、彼は謝罪して反省の色を見せたのだが、残念ながら今月いっぱいで画面から姿を消してしまうようだ。ただ、今後は英国気象庁内勤務に異動するとのことで、先の“失敗”は関係ないという。

この夏に話題を呼んだのは、BBCでお天気キャスターを務めていた英国気象庁所属の気象予報官、トマス・シャッファーネイカーさん。彼は8月17日、担当するニュース番組で出演準備をしていた際、突然切り替わったカメラに気が付かず、スタジオ内の人に向かって中指を立てるジェスチャーをしてしまい、その姿が放送されてしまった。トマスさんはすぐに“失敗”に気が付き、慌ててあごを掻く仕草をして誤魔化そうとしたものの、時すでに遅し。BBCとトマスさんは、後に謝罪のコメントを発表する事態となった。

ところが、この映像がYouTubeなどに投稿されると、どや顔で中指を立てるトマスさんはネットで評判に。欧米メディアもこの話題を相次ぎ伝え、彼の名前は英国外でも知られるようになった。2006年からBBCのお天気キャスターを担当し、ファンも多いというトマスさん。この後もBBCでの番組出演を続けていたのだが、その姿を見られるのも今月いっぱいと決まったそうだ。

英紙デイリー・メールによると、10月でお天気キャスターの職を外れるのは、トマスさんを含めた英国気象庁の気象予報官5人。この夏、BBCは気象情報の供給に関する競争入札を行い、英気象庁は新たに5年間の契約を獲得した。しかしBBCの経費削減策の影響もあり、英気象庁はBBC内気象センターの見直しに入り、11月から23人いたお天気キャスターの削減を決定。これにトマスさんが含まれたというわけだ。

実は今年3月に英国のテレビ・ラジオ局から構成される団体「Tric（Television and Radio Industries Club）」から、“ベストお天気プレゼンター”として表彰された実力を持つトマスさん。それだけに画面から姿を消すのは残念なところだが、今後は気象庁内での業務に携わるそうで、影の立場から英国の気象を支えるような活躍を期待したい。