頭に3年間ナイフが刺さった男性、頭痛に悩まされるも手術で無事摘出。

2010/09/28 15:06 Written by Narinari.com編集部

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「体に何かが刺さったら、むやみに抜き取らずそのまま病院に駆け込むのが最良である」という話をよく聞きます。これは抜き取った個所からの出血を防ぐため。すぐに止血処置が行うことが可能な医療機関で初めて抜き取るという手順を踏まなければ、命にかかわる事態を招きかねません。

米放送局ABCやCBSなどによると、ブラジル人のエデイルソン・ナシメントさん(29歳)は、3年前のある日、酒場でケンカをした際に、頭をナイフで突き刺されてしまいました。普通に考えれば致命傷になるであろうこの種の大けがですが、エデイルソンさんは奇跡的に助かることができたそうです。

しかしその当時、彼に残された“生きる道”は、想像を超えたものでした。なんと頭部に10センチも突き刺さるナイフの先を、摘出しないで放置しておくという選択だったのです。

「ナイフの先端は、脳幹まで達している。脳幹は呼吸や体温調節など、生命維持に必要な機能を司るため、そこから出血があった場合は命の保証はない」

病院でもナイフを抜いた際の止血処置が難しいと判断され、当時の担当医からそう告げられたエデイルソンさんは、その後の3年間、ナイフを頭部に残したままの生活を余儀なくされたのでした。

そして先日、ナイフを摘出するため、3人の脳外科医師らを含む7人の医療チームが結成され手術を実施。結果、3時間で摘出に成功し、いまのところ後遺症もみられず、来週には退院する運びとなりました。

「3年間、毎日頭痛に悩まされて、仕事も諦めなくてはなりませんでした。本当に嬉しい」

と、語るエデイルソンさん。その安堵もきっと大きいことでしょう。

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