「レタス頭」の犯人似顔絵に失笑、警察も思わぬ形で注目を集め大成功?

2010/09/25 11:28 Written by Narinari.com編集部

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目撃者からの証言を頼りに作成され、容疑者逮捕に向けて重要な力となるモンタージュ写真。日本では高い技術を持った警察官が描いた似顔絵なども利用されるが、英国の警察では「E-FIT」と呼ばれるコンピューターシステムを使って作成されるようだ。ただし、先端技術を使ったからといって、必ずしも思い通りに仕上がるわけでもないらしい。先日、強盗事件の容疑者を追っている英国の警察が、犯人の特徴を表したモンタージュ写真を公開したところ、ブロンドかグレーのはずの髪がなぜか不自然な緑色。警察は「技術的な問題」と釈明しているが、これを見た人たちは「レタス頭」と失笑しているという。  

この警察が恥をかくきっかけとなった事件は、8月27日にハンプシャー州ストックブリッジで発生。英紙デイリー・メールによると、85歳の女性が住む家に男が侵入、女性のハンドバッグから60ポンドを盗んで逃走したという。目撃証言から、容疑者は「年齢40歳から45歳、身長172センチくらいで、ひげはなく大きく丸い目、ウェーブ気味のブロンドかグレーの髪」(英放送局BBCより)などの特徴があることが分かった。

しかし、事件発生から1か月経った現在においても、この容疑者は捕まっていない。そこで、捜査をしているハンプシャー警察が、モンタージュ写真を作成して公開。広く市民に知らせ、容疑者確保の協力を呼びかけようとしたのだが、この写真は違う意味で大きな反応を呼ぶ結果となってしまった。

色の濃淡で毛のように見えなくもないが、緑色の被りものような髪の部分は、顔がリアルなだけに余計不自然さが浮き彫りに。これを見たストックブリッジの住民たちの間では、「多くの笑いを誘った」(英スカイニュースより)そうだ。この写真は英メディアでも大きく取り上げられ、恥はさらしたものの、犯人像に注目を集めるという意味では大成功だったのかもしれない。  

大きな反響を呼んだこの写真、ハンプシャー警察のスポークスマンは、写真が「ベストな品質ではない」と認めたという。特徴と全く違う髪になった理由については、システムが抱える「髪の品質面での技術的な問題」と話し、現状では思い通りのイメージにはどうしてもできなかったようだ。そのためハンプシャー警察は、現在「ソフトを提供している会社が、システムをアップグレードするのを待っている」と話している。

英国内で笑い物になったとはいえ、広く知られる結果を生んだだけに、期待されるのは早急な容疑者の逮捕。捜査している刑事は「事件に関することや、モンタージュの男を知る情報を持つ人から連絡が欲しい」(デイリー・メール紙より)と、市民に協力を呼び掛けている。後は、モンタージュ写真を見た市民たちが、髪ばかりに目が奪われてないよう願いたい。

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