気前よく通行人に1ユーロ硬貨配る男性、年金受給者になった喜びを表現。

2010/09/04 15:15 Written by Narinari.com編集部

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終身雇用のスタイルが崩れ始めている昨今、ずっと同じ会社で働き続けるというのは、幸せなことかもしれない。ましてや定年を迎えられたとなれば、退職金もそれなりに支給されるはず。その後始まる退職金と年金での穏やかな余生に、期待を抑えきれないという人も中にはいるようだ。このほど定年を迎えた65歳のドイツ人男性は、定年退職と年金受給者になった喜びを表現するべく、通行人に1ユーロ硬貨を配るという行動を起こした。ただ、中には男性が何らかの怪しい詐欺を働いてるのではと勘違いし、警察に通報する市民もいたらしい。

この男性が現れたのは、ドイツ中部に位置するバイエルン州アシャッフェンブルグの一角。9月1日、パリッとスーツに身を包んで通りに立った男性は、首からメッセージボードをぶら下げていた。そこには「失業中でもホームレスでもないし、妻もいる。まあまあうまくやっているので、あなたがたに1ユーロをあげたい」(ドイツ誌デア・シュピーゲル)と書かれていたという。

そして男性はメッセージの通り、見知らぬ通行人らへ1ユーロ(約108円)硬貨を配り始めた。この行動が「通行人を驚かせた」のは言うまでもないが、金額がいくらであってもタダでお金をもらえるとなれば、嬉しい反面ちょっと怪しげな気持ちにもなる。当然ながら男性に違和感を感じた市民も少なくなかったようで、この光景を目撃した人から警察に通報があった。

そこで駆けつけた警察が男性に事情聴取。男性は「自分が年金受給者になったという嬉しいニュースを、市民の人に知って欲しかった」(インドポータルサイトSifyニュース)と説明したという。これを聞いた警察は困惑しながらも「お金を渡すのは違法ではない」として、男性の行動を止めなかったそうだ。

ちょっとした騒動を引き起こしながらも、お金を配りたい男性から思いがけず1ユーロをもらえて、少し幸せな気持ちになれた市民も少なくないだろう。喜びを行動で示した男性も気が晴れたはずだが、残りのお金は今後の長い人生のために大事に使ってもらいたいところだ。

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