街中に置かれる「謎の贈り物」、小さな幸せの輪が米国外にも広がる。

2010/08/19 14:45 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


米ペンシルバニア州ピッツバーグでは、昨年から街中のいろいろな場所に「家に持ち帰ってね」と書かれた、ちょっとしたプレゼントが置かれるようになり、話題になっていたという。プレゼントの贈り主はいずれも「Secret Agent L」。添えられたカードにそう書かれていたが、それが誰なのかは分からず、謎が謎を呼んでいた。

「Secret Agent L」によるプレゼントが置かれるようになったのは2009年7月頃から。気になる中身は5ドル(約430円)相当のギフトカードや石鹸、ひまわりなど、値段的にはそれほど高いものではない。しかし、それらをプレゼントとしてもらえるのであれば、素直に受け取ることができ、嬉しい気持ちになるのは間違いないだろう。

プレゼントには、いずれも「Secret Agent L」と書かれたカードが添付。名前の下には「1日が輝くように」といったメッセージや、「家に持ち帰ってね」と書かれたシールも貼られており、誰がもらっても良いと分かるようになっている。そうしたプレゼントが病院や教会、店の軒先や車のワイパーなどに置かれ、一連の活動を「Secret Agent L」は、開設したブログで紹介していた。

すると、時間を追うにつれメディアでもたびたび伝えられたことから、地元では徐々に知られる存在に。実際にプレゼントを受け取った人からブログに感謝のメッセージが届いたり、「行動を共にしたい」という協力者も現れた。

そして先日、「Secret Agent L」はついに自分の正体を告白。その正体はピッツバーグで暮らす32歳の女性、ローラ・ミラーさんだった。彼女は昨年7月にブロガー仲間の誕生日プレゼントをする際に初めて「Secret Agent L」を名乗り、車のワイパーにアジサイの花を置いたそうだ。

以来、活動範囲は全く知らない人たちへと広がり、メディアで知られた効果もあって協力者は「700人以上になり、毎日増えている」(米紙ピッツバーグ・トリビューン・レビューより)状況だという。協力者たちの行動もブログで紹介されており、それを見る限り活動は米国内のみならず、カナダやスペインにも広がっているようだ。

何の見返りを求めるわけでもなく、ただ純粋に小さな幸せの輪を広げていきたいという活動。ミラーさんは「『あなたは1人じゃない』と伝える良い方法」(ピッツバーグ・トリビューン・レビュー紙より)とその意義を語っている。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.