英コベントリーに住むアリスター・コットンさん(50歳)と妻スザンヌさん(43歳)の2人は、ブールサイドで出会ってから8年間愛を育んだ後、2002年に結婚した夫婦。2人は交際を続ける中で「お互いの境遇を語り合ううち、子どもの頃に同じ心臓の病気で苦しんでいたという偶然を知ったのです」と、似た過去を持っていたことを知りましたが、彼らの偶然はそこで終わりませんでした。
英紙デイリー・メールによると、ある日、スザンヌさんが定期検診を受けるため病院に行ったときのこと。そこにアリスターさんが同伴したのですが、その際、彼女の入院や手術の記録を詳しく知ることになった彼は、その事実に耳を疑いました。
「同じ日、同じ病院で、同じ医師から私たちは心臓手術を受けていたのです」
手術を受けた当時、スザンヌさんとアリスターさんはそれぞれ7歳と14歳。彼らは、同国のビリンガム子ども病院で心臓弁閉塞症という疾患による手術を受けていたのです。同じ病棟に入院し、術後も同じ時間を過ごしていたはずですが、お互いのことを覚えてはいませんでした。
残念ながらこの疾患は、手術後も完全に心臓が機能するわけではなく、スザンヌさんとアリスターさんも成人になった後もいろいろな健康問題を抱えていました。しかし偶然の重なりが運命としか思えなかった2人は、結婚に踏み切ることに。
「自分たちの心臓は1人が右、1人が左に閉塞症を持っていました。それぞれ半分しか正常でない心臓だったのに、こうしてお互いのベターハーフを見付け、“完全”になれたのです。運命以外のなにものでもありません」
そう語る2人は今、ハンナちゃんという娘さんにも恵まれ、幸せな生活を送っています。ハンナちゃんの心臓には何の問題もなく、健康にスクスクと育っているそうです。