銀行カードで「お布施」に批判も、中国の銀行と仏教テーマパークコラボ。

2010/07/25 14:34 Written by Narinari.com編集部

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多くの人が肌身離さず携帯する銀行のキャッシュカード。競合他行と差別化を図るべく、中国では各行が毎年オリジナリティ溢れるカードを発行しているが、先日、中国の大手銀行が発行した銀行カードを巡り、ちょっとした論争が起きている。

中国紙揚州日報や三湘都市報などによると、この銀行カードは中国4大商業銀行のひとつ、建設銀行が発行したもの。同行の江蘇分行と仏教テ―マパーク運営企業のコラボにより誕生したカードでいくつか種類があり、カードには後光と仏様(仏像)がでかでかと描かれている。同行ではこのカードを仏様の御加護がある“幸運お守り銀行カード”と称して、積極的に加入者を募っているそうだ。

これだけであれば、特に問題になることはなかったかもしれない。しかし、ほかの一般的な銀行カードでも利用できる機能のほかに、特別な機能を備えていたことから、一部市民に疑問を抱かせ、批判を浴びるハメになった。

それはお布施機能。同カード保持者は毎日1元(約13円)、1角(10角で1元)といった少額のお金を同テーマパーク内の慈善基金会に寄付でき、それをもって「一日一善」が実行できるとしている。もちろんお布施はあくまで任意であり、強制的ではないという。

しかし、市民の見方は厳しい。ある人は「このカードで寄付したとして、お金がきちんと寄付されたかどうかを、どのように確認できるのかわからない」と言い、また別の人は「(見た目が)目立つだけのカード。慈善活動は良いことだけど、寄付したお金の用途や管理を市民はどのように知ることができるのか」と述べ、やはりお布施機能には半信半疑だ。

今のところ「縁起担ぎ」のために発行を望む市民も多いというが、銀行側がこうしたやり方で口座開設者を増やすことに批判が出ているのも事実。発行元である銀行には、果たしてカード同様に“福”が訪れるのだろうか。

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