車社会の現代において、交通事故はもはや日常茶飯事と言っても過言ではない。交通量が激しい中国の都市部でも交通事故は頻繁に起きており、ときに路上で運転手同士が大ゲンカしている姿を見かけることもある。このたび中国で起きたある交通事故は、事故当事者の運転手の行動があまりにも変わっていたため、多くの人々の関心を集めた。いったい事故現場で何が起きたのだろうか。
先日、1枚の写真がたった数日内に中国のさまざまなサイトやブログに転載され、挙句にニュース番組でも取り上げられるまでに至った。その写真は7月15日ごろ、浙江省慈渓市の交差点で起きたと思われる接触事故現場を撮した一枚だ。
写真には接触事故を起こした2台の車が、交差点に並べて停車している様子が収められている。これだけではありふれた光景のため、何が目的で撮影されたのかはよくわからない。しかし、その車の側を見て納得。事故を起こした張本人たちが、2人仲良く車道に座して将棋を指しているのだ。
中国紙新民網などによると、どうやら彼らは接触事故を起こした後、交通警察が到着するまでの暇な時間を潰そうと、将棋を指すことにしたらしい。事故現場で罵り合いや殴り合いを見せられるよりは、よっぽど和む光景だ。
彼らがその後どうなったかはわかっていない。しかし、接触事故を起こしながらも多くの人々を「楽しませた」彼らは、中国のネットではちょっとしたヒーローとして扱われているようだ。