今年は主催者との契約のもつれから、小林尊さんの逮捕で世界を騒がせた米ニューヨークのホットドッグ早食い選手権。ホットドッグチェーン「ネイサンズ」主催で、毎年7月4日(米国独立記念日)に開かれる大会だが、今年の大会を制したのは4年連続のチャンピオンとなったジョーイ・チェスナットさんだ。そんな彼が今年6月、無名の女性との早食い対決で破れていたという。対決の場となったのは、フードファイター世界9位の男性の結婚式。ここで夫婦とチェスナットさんの3人がケーキの早食い対決を行ったところ、ランカーの2人を抑えて新婦が勝つという、まさかの結末となったそうだ。
フードファイターランキングは、1997年に設立された国際大食い競技連盟(IFOCE)が決めているもの。さまざまな早食いコンテストの結果からフードファイターのランク付けを行っており、現在の1位はチェスナットさん、小林さんは3位となっている。そして今回主役となる花嫁をもらったのが、9位にランクされている28歳のホール・ハントさんだ。
米紙フロリダタイムズ・ユニオンによると、8分で63個のハンバーガーを食べるというハントさん。フードファイターとして数々のコンテストに出場していたハントさんが新婦となる25歳のエミリーさんと出会ったのは2008年だった。当時大学生でスーパーマーケットで働いていたエミリーさんに、同僚だった義理の兄弟を通じて紹介されたハントさんが好意を抱いたところから恋愛関係へと発展。早食いも含め共通の趣味があることを知った2人は、すぐに意気投合したという。
そして2009年11月、ハントさんは「Will you marry me?」と書かれたラベルのワインをプレゼントしてプロポーズ。そのワインを「25年目の結婚記念日に開けるつもり」と大事にしまっているエミリーさんだが、贈られた当初はラベルのメッセージに気が付かず、ハントさんが膝をついて初めてプロポーズだとわかったそうだ。
こうして2人は今年6月12日、フロリダ州ミドルバーグの教会で無事に挙式。式にはフードファイターにちなんで、ハンバーガー300個が振る舞われたという。さらに世界9位の結婚とあって、式にはチャンピオンのチェスナットさんも来場。大方の期待通り、ランカー2人に新婦のエミリーさんを加えた3人による早食い対決が行われることになった。
3人はフォークを使い、給水OKというルールで、30秒間にどれだけ多くのケーキを食べられるかを競争。すると、ホットドッグやハンバーガーとは勝手が違ったのか、ランカー2人を抑えてエミリーさんが対決を制した。やはり甘いモノは女性が強いのか、はたまたランカー2人が新婦に花を持たせたのかは定かではないが、式に参加した全員の心に残る思い出となったのは間違いなさそうだ。