今から200年以上も前に起きたフランス革命。その当時に製造された“世界最古”のシャンパンが発見された可能性があると、欧米で話題を呼んでいます。
スウェーデン紙アフトンブラデットなどによると、この年代物のシャンパンを発見したのはスウェーデンの沈没船サルベージ専門のダイバーら。彼らは数年前、バルト海にある沈没船のことを漁師から聞かされ、チームの代表者であるクリスチャン・エクストラムさんは「船の大きさからして、あまり価値がないだろうと思っていました」としながらも、水深55メートルの海底に横たわるこの船を、実際に潜って調査することにしました。
すると、船には驚きの宝物が眠っていたのです。エクストラムさんらは、船の残骸付近でボトルを30本、割れることなく残されているのを発見しました。しかもコルクが腐ることもなく、ボトルの液体が外に漏れ出すこともないままの素晴らしい保存状態で――。
試しにエクストラムさんらが1本開けてみると、中身はシャンパン。「甘い風味で、泡もきめ細かく大変美味しかった」と、風化を感じさせることもなかったそうです。
その後、ボトルやコルクの形をワインのエキスパートに調べてもらったところ、どうやらヴーヴ・クリコというワインセラーが製造したシャンパンで、製造年はなんと1780年代までさかのぼるそう。フランス革命が起きたのは1789年ですから、その激動の時代にフランスで作られたシャンパンということになります。
現在、専門家にさらなる調査を依頼し、シャンパンの正確な製造年を調査中。本当に200年以上の歳月を経て、いまだに飲むことができるシャンパンだと確認されれば、1本600万円前後の値段が付くと見られています。