年を重ねると男性が気にし始める薄毛の問題。特に父親や祖父といった身近な血縁関係の人が薄毛だった場合、「ひょっとしたら将来自分も……」と心配してしまう人も多いのではないだろうか。近年は特別隠さない人も増えてきているが、それでも“あったもの”がなくなってしまうことへの抵抗は根強い。そこでAGA(男性型脱毛症)対策プロジェクトは、日本臨床毛髪学会理事長などを務める倉田荘太郎医師の監修のもと、「薄毛に対する意識調査」を実施した。
この調査は全国の20〜40代の社会人男性1,200人(薄毛を認識している人:600人/薄毛を認識していない人:600人)を対象に行われたもの。その結果、薄毛であることを「気にしている」と回答した人のうち、薄毛を意識するようになってから「ネガティブな行動を取っている」と回答した人は、実に69.4%となった。
次に「もし昔の自分(薄毛になる前の自分)に戻ったとしたら、今の状態(薄毛)にならないために、薄毛予防・改善策をやってみたいですか?」と質問。すると「試してみたい」は88.3%にも上った。
そして「薄毛になったことによる変化」についてたずねると、トップは「頭(髪の毛)の話をしない」(27.6%)に。以下、「鏡を見たくない」(20.8%)、「床屋・美容院に行きたくない」(16.1%)が上位となった。この結果から、薄毛に対する心情が行動の原因にまで発展していることがうかがえる。
さらに「薄毛に関して相談する相手」の質問では、「妻・恋人」(39.2%)がトップ。以下、「誰にも相談できない」(31.8%)、「友人・知人」(20.3%)と続いた。また、「会社の同僚」「会社の上司」はそれぞれ10%を下回り、会社関連の人に薄毛の悩みを打ち明ける人は少ないことが明らかとなっている。
こうした結果を受け、倉田医師は「日本は特にAGA(男性型脱毛症)を気にする国と言っても良いでしょう。日本人の特徴とも言える“みんなと同じでいたい”という『平均化』が、AGAがネガティブに捉えられる原因のひとつと考えられます。したがって、AGAであるということが“周囲と違う”という感覚になり、劣等感へとつながってしまうのではないでしょうか」と分析。
そして「AGAを認め、受け入れるということは、大変勇気のいること」とした上で、「AGAは決して恥ずかしいことではありません。誰にでも起こり得るものであり、そして治療もできる時代です。人生をより充実したものにするためにも、AGAに悩まずポジティブに生きて欲しいと思います」とアドバイスを送っている。