失った左手親指に足の指を移植、車から爆竹を投げられ負傷した女性。

2010/06/24 10:14 Written by Narinari.com編集部

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走行する車から爆竹を投げつけるという、無差別テロとも言える危険な行為。米ニューヨーク州に住む25歳のシャロン・エリオットさんは、不運にもそんな行為に遭遇してしまいました。

米放送局FOXによると、車から投げられた爆竹はエリオットさんの左手に当たると同時に爆発。彼女は第一指(親指)から、合計3本の指を失ってしまいました。特に親指を切断されてしまったことで、物を掴むなど細かな手の作業ができなくなり、日常生活に大きな支障を来すことになったのです。

しかし、そんなエリオットさんに、医師はある治療オプションを提案しました。同州ストーニー・ブルック大学付属病院のジェイソン・ガンツ医師らは、足の親指を切除し、左手に移植するという方法を考案。エリオットさんも「手の機能が戻るなら、足の指先が無くなっても全然かまわない」と、すぐにその手術に同意しました。

足と手の指は大きさの違いはあるものの、筋肉やじん帯など、構造はとても似ています。ガンツ医師の数か月にわたる執刀プラン、さらに当日11時間という長時間に及んだ顕微鏡を覗いての精密な手術により、エリオットさんの左手には親指が蘇ることとなりました。

今後は長期のリハビリが必要となりますが、これも根気よく続けて行くそう。もちろん、以前のように完全に手の機能が戻る可能性は大きくはありません。しかし、エリオットさんは医師団に対し、「(足の親指を失ったせいで)ビーチサンダルは履けなくなったけれど、医師たちのおかげで、また手の機能を回復できるのです。そちらのほうが何倍も幸運なこと」と、感謝の意を述べています。

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